2016年12月03日

没後100年、NHK漱石関連番組一覧

取り急ぎご連絡まで

夏目漱石の命日と没後100年にちなんで、NHKEテレと BSプレミアムで漱石関連の番組がいくつか放送されるので、見つけた範囲でネット情報をご紹介させていただきます。
(Eテレ)
・2016年12月3日 午後11時00分〜 午前0時30分(10日0時〜再放送
 ETV特集「漱石が見つめた近代〜没後100年 姜尚中がゆく〜」
http://www4.nhk.or.jp/etv21c/x/2016-12-03/31/1576/2259555/

 漱石を深く敬愛する政治学者姜尚中さんが、新発見の資料をもとに、ロンドンから韓国までの都市をめぐり、漱石の見据えた近代の姿を読み解いていく作品です。

(ご本人の、あの象徴性を感じさせる静かな語りと言葉選び、深奥を探すようなまっすぐな視線は、漱石作品の登場人物によく似ていらっしゃると思います。)

 姜さんが漱石を思い入れ深く分析した著書がいくつか存在し、いずれも読みごたえがありましたので、併せてお手にとってみてはいかがでしょうか。

漱石のことば (集英社新書) -
漱石のことば (集英社新書) -

悩む力 (集英社新書 444C) -
悩む力 (集英社新書 444C) -

(BSプレミアム)
・2016年12月6日 午前9時00分〜 午前10時26分
「プレミアムカフェ ロンドン 1900年 漱石“霧の街”見聞録」
http://www4.nhk.or.jp/pcafe/x/2016-12-06/10/3248/2315706/
 漱石が留学したころのロンドンを紹介する番組です。

・同12月7日 午前9時00分〜 午前11時01分
「プレミアムカフェ シリーズ恋物語 “虞美人草”殺人事件 漱石 百年の恋物語」
 http://www4.nhk.or.jp/pcafe/x/2016-12-07/10/3675/2315709/
三角関係を描き、当時熱狂的反響を巻き起こした小説『虞美人草』について、「ヒロインの死を巡る三角関係の謎を徹底議論する」番組だそうです。

・同12月8日 午前9時00分〜 午前11時10分
「食は文学にあり 漱石と鴎外▽猫を愛した芸術家の物語 夏目漱石」
 http://www4.nhk.or.jp/pcafe/x/2016-12-08/10/4411/2315714/
 胃弱なのに食い意地の非常に張っていた漱石と、彼と並び称される明治の文豪森鴎外の食をテーマとした「食は文学にあり 漱石と鴎外・文豪の食卓」と、「吾輩は猫である」に代表される、漱石と猫の関わりをテーマとした「おまえなしでは生きていけない〜猫を愛した芸術家の物語〜夏目漱石 吾輩は福猫である」の二作品を一挙放送。

 ※ちなみに、漱石は猫をテーマに大いに名声を博しましたが、本人はどちらかというと犬派らしいということがわかる資料が残されているので、近々ご紹介させていただきます。

・同12月10日 後7:30〜9:00
スーパープレミアム「漱石悶々(もんもん)」
 http://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=07831
 ※祇園の茶屋の女将、磯田多佳と漱石の書簡を基にしたドラマです。豊川悦司、宮沢りえ主演。

 以上になります。次の記事では、「虞美人草殺人事件」にちなんで、小説『虞美人草』の私的おススメポイントをご紹介させていただきますので、よろしければまたお立ち寄りください。

 読んでくださってありがとうございました。

posted by Palum. at 09:44| 夏目漱石 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月02日

おすすめ漫画『ごはんのおとも』(たな 作)ご紹介その2


前回、食べ物とそれを食べる人々の日常を描いた漫画『ごはんのおとも』についてご紹介させていただきました。

ごはんのおとも -
ごはんのおとも -

ごはんのおとも 2 -
ごはんのおとも 2 -
前回は一話ずつ単独で読んだときの見どころについて触れましたが、今回はこの本の最大の特色「一冊読みとおしたときに良さが増す仕掛け」についてご紹介させていただきます。
※ややネタバレなのであらかじめご了承ください。

前回記事「おススメ漫画『ごはんのおとも』(たな 作)ご紹介1はコチラ



 各巻第一話が試し読みができるページはコチラです。
http://j-nbooks.jp/comic/original.php?oKey=20&iKey=123(第一巻)
http://j-nbooks.jp/comic/original.php?oKey=20&iKey=585(第二巻)
 
仕掛け1 繰り返し現れる登場人物たちと情景

 この作品、一話ごとに短編として起承転結があるのですが、そこに出てきた人たちが、別の話で主人公になったり、逆に通りすがりだったりと、何度も姿を現します。

 そして、ときに、同じ出来事が別の人物の視点から、改めて描かれたりします。

(例)一巻第一話「きみとの出会いは」内、主人公タブチ君がコンビニで女の子と言葉を交わす場面

ごはんのおとも1.png

 ここで、タブチ君と話した女の子マイちゃんは、二話目「騒がしいことのは」の主人公として登場します。
 そして、二人が出くわす場面が、今度はマイちゃんの視点から描かれます。
(例)上のお菓子のカットが、同じ瞬間であることをさりげなく示しています。

ごはんのおとも2.png

 心理学では「単純接触効果」と呼ばれる、繰り返し接すると次第にその人に好感を持つようになる現象があるそうですが、この仕掛けによって、読者は、「あ、タブチ君。あ、マイちゃんあのときの女の子だったんか(確かにグリーンのカーディガン着てるわ)」と二人を二度見かけた気になり、彼らに対し、一話完結のキャラとは異なる印象がついていきます。

 さらに、この、繰り返しの登場は、リレーのように他のキャラクターにも広がっていきます。

(例)二話目、「騒がしいことのは」でマイちゃんのバイト先に顔を出しているお得意さんの青年。この後「一膳分のあまやかし」の主人公として登場、二話ではナイショだった事実も出てきます(笑)。

 ごはんのおとも4.png

 この、「別の話の脇役が、後で主人公になる」という仕掛けが一番活きていたのが、一話目でタブチ君の上司として登場したトウドウさんのが主役の回「ずうっと」。

 第一話にトウドウさんがタブチ君にお土産買ってきてくれる場面などがあり、面倒見のいい優しい人だというイメージがもうついていたから、本人が主役の回が染みました。

 トウドウさん
ごはんのおとも8.png

 逆に、前の回で主人公だった人が、別の話でエキストラ的に出てくるシーンもあるのですが、こういうところでは、その人の人間関係や状況が、進展しているのが垣間見えてこれまた面白い。

 こういうとおりすがり的な使い方は、特に漫画の長所を活かしていると思いました。

「すぐ見直せる(映像だと『録って巻き戻して』という作業が必要)」
「気づいても気づかなくても本編の理解には支障がないくらいさりげなく存在を見せられる(文章だと、たとえば通りすがりのあの人は実はマイちゃんだ、とわからせるために、本編の展開に関係無い描写をある程度書き込まなければいけない)」
というのは漫画ならではだと思います。

 各巻最終話でそれまでの登場人物たちが集合し、皆さんそれぞれの物語を経て、自分や周りの人との関係がどう変化したかがほのめかされています。これもなんとなく、いままでそっと見守っていた先を見るような心地がしてほほえましい。

 仕掛け2 ページの隅から隅まで行き届いた描写

 登場人物や場面だけではなく、ページの使い方にも、「短編集でありながら、連続性がある」と感じさせる工夫がなされています。

 小学生すずちゃんがとても美味しそうに給食をほおばっているという可愛らしい幕開けが目次の見開きページへとつながってゆき(その見開きページは目次と同時に、物語の一部でもある)、さらに、この幕開けのお話が、短編と短編の間に挟まる見返しのページで、さりげなく続いてゆきます。
目次
ごはんのおとも5.png

見返しのページ
ごはんのおとも6.png

 そして、みんなが集合している最終話「ごはんのあいず」の回で、再び見開きページ、キャラクターたちに重なるように、著者たなさんをはじめとする、出版社や製作者の情報が映画のエンドロールのように出て、おしまい……。

 ……最近の映画ってエンドロールの最後の最後に素敵なオマケがついていますよね……。

 と、いうわけで、最後の一ページまで、きっちりめくってください!すごく良かったし、そこが二巻で屈指の名作への幕開けへと続いていきます。

 正直、一巻が一冊の本としてあまりにもきれいにまとまっていたので、これで完結なのではと思っていたのですが、二巻も勝るとも劣らない魅力があります。というか二巻を読んで、ますますこの仕掛けにハマり、さらにこの人たちのことが好きになってしまいました。

 丁寧に創り上げられた素晴らしい名作、本当におススメなのでご覧になってみてください。

 読んでくださってありがとうございました。


 参照:日経トレンディネット「ヒットの芽」「“たまごの黄身のしょうゆづけ×独身男子”などレシピを描いた漫画が売れている」(2015年04月27日)
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20150424/1064009/?rt=nocnt
※実業之日本社の編集さんが、この本が出来上がるまでの経緯や、工夫について丁寧に説明してくださっています。
posted by Palum. at 23:34| おすすめ漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月01日

おすすめ漫画「ごはんのおとも」(たな 作)ご紹介1

最近「孤独のグルメ」をはじめとして、食にまつわる面白いマンガが、数多く発表されています。

そのひとつが、「ごはんのおとも」。

ごはんのおとも -
ごはんのおとも -

少し懐かしい風情を漂わせる町に住む人々と、彼らが集うお店を、食べ物と共に描いた作品です。

 最近この作品の第二巻が発売され、相変わらずの見事な面白さだったので、ご購入を考えている方のために、一巻について少し書かせていただきます。

ごはんのおとも 2 -
ごはんのおとも 2 -
 各巻第一話が試し読みができるページはコチラです。
http://j-nbooks.jp/comic/original.php?oKey=20&iKey=123(第一巻)
http://j-nbooks.jp/comic/original.php?oKey=20&iKey=585(第二巻)
 
 第一巻の一話目は、ぽっちゃり青年タブチ君のマイペースな日常が、コンビニでの「ある出会い」によって変化する、というお話です。

 このお話でタブチ君の職場の人々や、行きつけのカフェ、飲み屋の店主と常連たちが登場していますが、実はこの人たち全員、後で何度も作品内に姿を現します。(とおりすがりだったり、別の作品の主人公だったり。)

 一話ごとにしゃれて温かみのある起承転結がついていて、素朴なごはんのおともメニューとそれを食べながら日常のこもごもを生きる人々の姿にほのぼのしたり、しんみりしたりできます。オールカラーでノスタルジックな色使いと、すみずみまで工夫を凝らしたページも美しい。

ちなみに、登場する料理とレシピそのものはとてもシンプルなのですが、アレンジが載っているところが便利です。
(この後、セロリとじゃこの炒め物&ツナとひじきの煮物が我が家の定番になりました。あとなめたけのアレンジレシピでパスタにのせるというのがあり、美味しかったです。)

 本当に全話外れ無しなのですが、個人的に一冊目の好きなお話を少しだけ並べさせていただきます。

・「たったひとこと」
 昆布が大好きという渋い味覚の幼稚園児アキちゃんのお話。

 その味覚がきっかけで、誤解とはいえ女心を傷つけられ、行きつけ(お母さん同行)の「カフェ・ノンブル」の店主ノブさん(オネエ男子)に、そのことを打ち明けに行きます。 

・「魔法みたいに」
 路地裏の小さな料理屋「ひとくちや」が舞台。

 お客さんたちがその日食べたいものを、魔法のようにさりげなく出してくれる不思議な店主クマさんの少年時代のお話。


・「ずうっと」
 「ひとくちや」の常連のひとり、トウドウさん(第一話タブチ君の上司)のお話。
 タッパーの片隅に残る、冷凍したきんぴらごぼうを、ただじっと見つめている理由とは……。
 
 登場する人みんな魅力的なのですが、もの柔らかなオネエ男子のカフェ店主ノブさんと、アキちゃんの関係がイチオシ。
(「アキ」「ノブ」と名前で呼び合い、アキちゃんが相談事をしたり、それを受けたノブさんがアキちゃんを子供扱いせずに丁寧に接しているところがイイ。)

 アキちゃんとノブさん。

ごはんのおとも7.png


(ちなみにカフェの名前は「カフェ・ノンブル(※)」、「ひとくちや」と並んで町の人々の憩いの場)
 (※)「nombre」フランス語で「ページ番号(をうつ)」という意味と、ノブさんの名前をかけている模様。

 このように、各話独立した短編集として読んでも十分楽しめる作品です。

 しかし、この作品は丸一冊読みとおしたときに魅力が増す仕掛けが隠されています。

 次回記事では、この作品の「一冊読み通し、読み返したときに気づく愉しみ」について、ご紹介させていただきます。

 読んでくださってありがとうございました。

posted by Palum. at 22:55| おすすめ漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月30日

再放送のお知らせ「スリーパーズ 眠れる名画を探せ」

本日は取り急ぎお勧め番組再放送のお知らせです。

2016年12月2日(金)午前9時〜10時55分より、BSプレミアムで、NHKプレミアムカフェ選「スリーパーズ 眠れる名画を探せ」という番組が再放送されます。(3日午前2時45分より再度放送あり)
番組情報は以下の通りです。
http://www4.nhk.or.jp/pcafe/x/2016-12-02/10/317/2315531/(番組HP)
http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/3599/2315531/(放送情報)

 高い価値がありながら、さまざまな理由でそのことが忘れ去られ、うずもれていった「スリーパー」と呼ばれる名画を探し出し、その真価を明らかにする画商たち。

 その中でも優れた目利きで、「美術界のシャーロック・ホームズ」と呼ばれるフィリップ・モウルド(Philip Mould)氏の活動と、スリーパーとなった絵画の数奇な運命を紹介した番組です。(日本では2004年に初回放送)

 フィリップ・モウルド氏はイギリスの美術番組では非常に有名な人物で(日本の中島誠之助さんポジション)、「なんでも鑑定団」のモデルになったと思われるイギリスの長寿番組「Antique Road Show」の鑑定師の一人として登場したり、絵画の真贋鑑定をめぐるスリリングなドキュメンタリー(本当に面白い!!)「Fake or Fortune?」のメインプレゼンターの一人としても活躍しています。

「Fake or Fortune?」トレーラーのモウルド氏


https://www.youtube.com/watch?v=oT7d9Mnsn-U


 安値で売りに出された絵が、実は歴史的価値のある名画で、価値が大きく膨れ上がるという展開も、数々のくすんだ絵から、豊富な知識と第六感で、それを見つけ出すという画商たちの鑑定眼にも惹きつけられますが、そうしたドラマに絡む、美術界と絵画の歴史の裏事情も非常に面白いです。

 彼が書いた「スリーパー 眠れる名画を競り落とせ」にも、こうした逸話が紹介されていました。

眠れる名画―スリーパーを競り落とせ! -
眠れる名画―スリーパーを競り落とせ! -

 とりあえず本の中のモウルドさんのお話しで個人的に「そうなの!?」と思ったのはこんなエピソード。
(いくつかはテレビの中でも紹介されると思います。)

 1、オークション前に展示される絵のうち、時代を経てほこりなどで汚れてしまった作品のオリジナルの色をみるために、指につばをつけて目立たない場所をこすることが黙認されている。

→ものによっては数百年の月日の間に醤油で煮しめたんかというほど汚れる作品もある。つばでこすると、濡れている間だけ、レンズの役割を果たし、もとの色彩が垣間見えるそうです。
このため、もしやこの絵は名画なのでは?と思わせる作品ほど、複数のオークション参加者がこっそり文字通り「つばをつけて」確認する事があるそうです。

2、名門オークション会社(サザビーズ、クリスティーズなど)といえども、数多く寄せられる作品が、本当に名のある作者のものかを、オークション開始前に見極められるとは限らない。

→ゆえに価値があいまいな作品の説明には「〜とされる(Attributed to)」とか「〜派の(School of)」「〜工房の(〜 Studio)」などというぼやかした表現が使われ、ときには、作者の名前の一部をイニシャルにすることで、それが確実ではないことを示すそうです。(オークション会社の説明書きで「ジョン・コンスタブル作」と書いてあれば確実性が高く、「J・コンスタブル作」だとそれより確率が下がるんだとか。わからんがな)

3、昔の人はけっこう平気で絵をいじりたおす。

 →これぞ「スリーパー」が生まれる原因の一つ。我々の感覚では完成した絵画はもはや第三者が手を加えてはならない存在ですが、飾るにあたってサイズが大きすぎるとか、もっと好みの絵にしたいとかいう理由で、わりと気軽に絵を切ったり継ぎ足したり、上から違う背景や衣装を描いたりしたそうです。(ヒイイ……)

4、オークション会社は、オークションで作品が落札された後、その会社の見立てと実際の絵の出自が大きく異なることが判明した場合、作品の出品者の申し立てを受け、ある程度の補償金を支払うことがある。

 →オークション会社が「名もなき絵画」と鑑定し、そうした評価で安値で売りさばいた絵が、モウルド氏のような人物によって、改めて分析され、スリーパーとして莫大な利益をもたらしたとき、このようなやりとりがありうるんだとか。
(でも短時間に大量の絵画を鑑定する中で、お醤油煮みたいな絵画を精査するのは物理的に難しいから、このリスクは避けられないとのことです。)

 5、絵の汚れや後世の書き足しを「洗浄」してオリジナルの姿を取り戻す際に用いる薬品の中には、兵器レベルの毒性を持つものがある。

 →修復士がその薬品を使ったがために、(防毒マスクをしていたのに)後日アレルギー性の皮膚の腫れに何日も悩まされたということがあったそうです。

 このように「スリーパー」の真の姿を見出すまでには、多くの手間と時間を費やし、しかも結果たいしたものが出てこなかった場合、書き足しがあった元の絵以下の価値に成り下がるのですから、いろいろな意味で危険があるといえます。
(そんなことをする手間は省けないからオークション会社は絵の価値を追求しきれないのでしょう。)

 モウルドさんたちは己の見立てを信じて絵を競り落として持ち帰り、数々の調査や洗浄作業で時間とお金を費やすというリスクを冒して、賭けに出るわけです。

 歴史の流れと大金に翻弄されながら、真の姿を現す名画と、それを追う人々の姿を知ることができる番組です。是非ご覧になってみてください。

 読んでくださってありがとうございました。

posted by Palum. at 21:36| 日本の海外テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月05日

(ネタバレ)イギリスの怪物番組Dad’s Army、「Ring Dem Bells」あらすじご紹介(メンバーがナチスの軍服を着て大暴走……の回)

Dad's Army - The Complete Sixth Series [1973] [DVD] [2006] by Arthur Lowe -
Dad's Army - The Complete Sixth Series [1973] [DVD] [2006] by Arthur Lowe -

本日は第二次大戦下の地元防衛チーム(若い男性は徴兵されているためシルバー世代率高し)を描いたイギリスの大人気コメディ「Dad’s Army」より、「Ring Dem Bells」(※)のあらすじをご紹介させていただきます。(1975年製作、第八シリーズ、第67エピソード)

(※)「Ring Dem Bells」……「鐘を鳴らせ」の意味。「Dem」は「Them」の口語。1930年にヒットしたデューク・エリントンの同名曲が由来。


最近欅坂47がナチスを想起させる衣装を着たとして問題になりました(※)が、こちらは想起ではなくそのままナチスの軍服を着たメンバーたちが大騒動を起こすという結構な過激回です。
(そもそも第二次大戦下をコメディにする時点で過激ですが。)

(※)参照:ハフィントンポスト11月1日記事「欅坂46の衣装が「ナチスそっくり」 Twitter炎上、英紙も報道」


 ちなみにこのドラマシリーズのオープニングソングはこんな感じ。
(ナチスの進攻におびえる戦況を軽やかに歌うという絶句ノリ)



 エンドクレジットはこんな感じ(ほほえましい)。




 以下あらすじです。結末までネタバレ+あくまで私の語学力を通過した、意訳どころか「間違ってるかもだけど多分こんなニュアンス訳」で構成されているのであらかじめご了承ください……。


 拠点としている教会に集合している、ホームガードの面々。

 数少ない若手メンバーであるパイク青年はウキウキしている。
「映画に出られるなんて」
 髭でも生やそうかしらと浮かれるパイクに対し、フレイザー氏(スコットランド出身、葬儀社経営)は冷ややか。
「くだらない。映画ったってただの訓練用フィルムだよ」

 しかし、実は執務室にいるマインワリング隊長(村の銀行支店長)もイソイソと、自分の「キメ角度」をご検討中。
(帽子をとったほうがいいかな、と、とって、頭部の艶やかな光沢を見て静かに戻してみたりしている。)

 しかし、そんな男心も知らず、部屋に入ってきたウィルソン軍曹(同銀行副支店長)は、マインワリング隊長に「どっち向きの角度がいいと思う?」と聞かれ、「別に左右でどっちが良いとかない……どちらも悪くなりようはないです」とやんわりと否定する。

 そうこうしているうちに、大佐と制作スタッフが到着。
 (それを告げに来たパイクはさっそく髭を書いていたが、マインワリング隊長に汚れてるから拭けと言われてむくれる。)

 スタッフの一人である女性が衣装係と知らされ、「この(ホーム・ガードの)制服がありますが……?」と大佐に尋ねるマインワリング隊長。
「ああ、いや、君たちはホーム・ガードではなく、ナチス軍の役なんだ」

 なんですと!?不快感をあらわにするマインワリング隊長。

いやまあ、遠くから撮るだけで、皆さん映ってもせいぜいこのくらいですから。と、スタッフに卵大の大きさを示され、しぶしぶ承諾するも、ここで新たな問題が。

 「あぁらまあ……」
マインワリング隊長のサイズを測りながら繰り返しつぶやく衣装係のおねえさん(失礼)。

 隊長が着られるナチス将校の制服が無いとのことで、サイズの合うウィルソン軍曹とパイクが急きょ将校役に抜擢されることに。
 隊の中でカッコイイ方担当であるウィルソン軍曹(悪意なき毒舌が散見されるものの、外見はロマンスグレー)に対し、
「きっと素敵な将校になるわ」
と、笑顔でなんか問題発言をする衣装係のおねえさん。

 度重なる屈辱に耐えかねたマインワリング隊長、一般兵を演じることだけは拒否し、隊の引率に終始することに。

 拒否権の無かったほかの人々は、この世の終わりのような顔をして、ナチス一兵卒の制服に身を包み、黒いヘルメットを被ることに。

 我ながらバカみたいだ、一人だけ逃げてマイワリング隊長ズルいセコい!と、愚痴るフレイザー氏に対し、バカみたいなんてことはありませんよ、そのヘルメットを被っていらっしゃると鷹のようです、と無茶な慰め方をするゴッドフリー氏(チーム最年長、温厚)、こんな鉄鍋を被ったみたいな敵兵姿を、亡くなった将軍が見たら墓の中でびっくりしてひっくり返るだろうと嘆くジョーンズ氏(軍隊経験者、肉屋経営)。

 一方、将校の衣装をまとったウィルソン軍曹とパイク。

 グレーのかっちりと仕立てられた服は、翼を広げた鷲の紋章やモールで彩られ、幅広のパンツの裾を細身のブーツで絞ったデザイン。制帽は黒い硬質なつばよりも天井部がせりだした独特のフォルム。

 「実に洗練された制服だな(These uniforms are awfully smart aren’t they?)」
ウットリ鏡を見つめるウィルソン軍曹の大爆弾発言。

 パイクの暴走ぶりはそれ以上で、頼まれてもいないのに、「っぽく見える」鎖付き片眼鏡を、ちょいちょい落としながら無理やりかけた姿で現れたかと思うと、ドイツ語アクセントらしき英語で高圧的に喋り、マインワリング隊長の椅子にふんぞりかえって机に両足を乗っける始末。

 将校役楽しい♪(おい)と、足をまっすぐに上げる軍隊式行進の歩き方(「ガチョウ足行進(Goose‐step)」)の練習までしているところをマインワリング隊長に見つかり、当然叱られるも、衣装の魔力はすさまじく、指揮官マインドのまま反省しない二人。

 この姿を見られて、一般の人たちに誤解されては大変だから、と、暑い日にも関わらず、運転役のマインワリング隊長を除き、全員バン(ジョーンズ肉店の車)に詰め込まれて、撮影場所の郊外まで移動することに。

 しかし、到着するや否や、役者たちのスケジュール変更で撮影延期となり、抗議もむなしくすぐにバンに戻ることになった面々。

(帰りの道すがらも、バンの天窓から身を乗り出しパレードよろしく「ハイル・ヒットラー」ポーズをやりつづけて隊長に叱られるパイク。)

 司令部に連絡をするために電話ボックスの前で停車したマインワリング隊長。

 皆に姿を見せないようにと厳命したものの、暑さで具合が悪くなってきた面々は、こっそり後部ドアを全開にしてしまう。

 その目に飛び込んできたパブ。(ビール等を提供するイギリス独特の飲み屋)

「一杯やりたいな……」
 パイクをたしなめるウィルソン軍曹。
「マインワリング隊長から外に出るなと言われたろう」
「……隊長なんて一介のホームガードの責任者でしょ。僕らはドイツ軍将校だ」(違う)
「……そうだな……」(違う2)

 かくしてこっそりゾロゾロパブにもぐりこむナチス軍姿の面々(計16名)。
 
 「いけません、軍曹」 
ただひとり命令に忠実なジョーンズ氏が、ウィルソン軍曹を止めようとした。
「何にする?」
「ビールで」(←「命令に忠実な」……)

 「いらっしゃい、なにになさいますか?」
 店の奥から出てきた愛想の良いご主人、一同の姿を見て目をむいて凍り付く(そりゃそうだ)。

 よせばいいのに、例によって調子に乗ってるパイクが「オヤジ、飲み物を持ってこい!」的な横柄な口調のドイツアクセントで話すのが追い打ちとなり、わが村に敵軍が!!と思い込んだご主人は、店の奥にいた従業員に大至急警察に連絡するようにと耳打ちする。

 一方マインワリング隊長が電話を終えて戻ってくると、バンはもぬけの殻。
「やると思った……」

 パブに駆け込むと、全員がなごやかに一杯やってる最中。

 騒ぎを大きくしたくないと思うあまり、「誤解なんです」程度の大雑把な説明で早々に退散しようとしたのが仇となり、ご主人は「ホームガード一同=本物のナチス軍、マインワリング隊長=売国奴(Quisling※)」と思い込み、バンが怒れる村人たちに取り囲まれる結果に。

 (※)元はノルウェーの政治家の姓、ナチスに協力的だったことから、「裏切者」「売国奴」の意味を持つようになった。

  駆け付けた警官に詰問され、マインワリング隊長が「彼らは本物のナチス軍ではなく……」と説明している最中も、バンの天窓から顔を出して将校演技を続けてぶち壊すパイク(ド空気読めない子)。

 というわけで、「この裏切り者!!」とおばあちゃんに杖で殴られた(強い)マインワリング隊長、慌ててバンに乗り込み、村を逃げ出す。

 怒れる村人たちは、危機を知らせるべく、隣村(マインワリング隊長たちの村)に、ナチス軍の侵攻を知らせる電話をする。

 マインワリング隊長の留守中、教会にいた空襲監視員ホッジズ氏、司祭、聖堂番イェットマン氏の3人(ホームガードと建物を共用しているが、普段からあまり隊長と仲が良くない)が、パブのご主人より「イギリス人の隊長に先導されナチス軍がそちらに向かっている」との知らせを受ける。

 酔ってんの?的な感じで、本気にしていなかった3人だが、マインワリング隊長が整列するナチス兵(まずいことに全員背中を向けている)に指示をしているのを見て、奴が売国奴か!!と震撼する。

 急いで鐘楼のカギをかけ、緊急事態を告げる鐘を鳴らす3人。
 (3人の様子がわかるBBCの画像はコチラ。) 

「ナチス軍襲来だ!慌てるな、慌てるな!!(Don’t panic!)」
 鐘の音にナチス軍姿でパニックを起こすジョーンズ氏をよそに、誰かが我々を見て勘違いしたんだ、と、慌てて鐘楼に向かう一同。

 違うんだ、鐘を止めてくれ!!とドアを叩くも、力の限り鐘の紐を引いている3人には聞こえず、ドアの鍵を銃で撃ち壊して入ることにしたマインワリング隊長。

 中の3人に弾が当たらないように警告の紙を差し入れようとするジョーンズ氏。
「避難しなさい……銃で鍵を壊します……敬具……ジョ…」
「早く入れろ!!」
 ドアに立ちはだかるフレイザー氏
「弁償させられるのでは!?」
「どけ!!」

 マインワリング隊長が鍵を撃った次の瞬間、別の入り口から入ったウィルソン軍曹に招き入れられた一同。
頭上には、ホッジス氏ら三人が、避難のために鐘の紐におさるのように並んでぶら下がっていた。

 隊長が三人の大ブーイングを浴びる中、状況説明の電話を司令部にかけていたパイクが戻ってきて、
「海岸周辺の町全部に一時的に非常事態宣言が発令されてしまって、准将が『どこの底抜けバカの仕業だ』とカンカンでしたアハハ」
 と軽いノリで言った後、
「隊長に話があるから月曜日朝に来るようにとのことです」
 と付け加えると、マインワリング隊長、パイクをまじまじと見つめたながら、苦々しげに一言。
「馬鹿者が……(You, stupid boy.)」

 聞こえているのかいないのか、いそいそ片眼鏡をかけなおしているパイク(まだやってる)。 

(完)

「Stupid boy(馬鹿な少年)」は、マインワリング隊長がパイクに憤慨したとき(頻度高)つぶやく、言うなれば決め台詞です。

 地方の小さな村で、あまり周辺の情報が流れてこなかったせいか、ナチスの制服を、デザインだけ見て「洗練されている」とこともあろうに称賛しながら着た挙句、気分が高揚してマインワリング隊長の言うことをちっとも聞かなくなるという展開。

(別の話でも、パイクがナチス軍の制服デザインを褒めて隊長に叱られているエピソードがありました。物資不足で服も限られていた分、デザイン性の高いものに飢えていたのかもしれませんね……。)
 
 ウィルソン軍曹がイソイソ行進の練習をしていたり、パブでご主人が固まっている中、パイクが将校演技をやめなかったり、「ドイツ軍将校は(?)ホームガード隊長の言うことなんか聞かないで良い」と訳の分からない理屈で命令違反をするシーンなどには笑わされてしまいますが、一方で、人間が恰好や架空の立場などに一瞬にして強烈に洗脳されるという現実の危険性(※)を、笑いの中にさりげなく織り込んだ、奥深い作品でもあります。
(パイクはアホの子だからやらかすのわかるが、普段落ち着いているウィルソン軍曹まで命令違反するのは結構怖い。)

(※)こうした現象についてご興味のある方は、当ブログ「スタンフォード大学監獄実験」をご参照ください。
 心理学実験のため、囚人服、看守服を着せられ、その役を演じることとなった被験者たちが激変したという1971年に起きた実際の事件についてご紹介しています。

 個人的にこのドラマシリーズが非常に好きなのは、こういう「笑えるけれど深い、ときに深いを通り越して怖い(でも笑える)」という味わいがあり、それは、同じく40年以上不動の人気を誇る、わが日本の宝、「ドラえもん」の魅力にも相通じるものがあると思います。

 題材上、日本での放送は難しそうですが、イギリスでは、日本でいうところのドラえもん、サザエさん、寅さん級の不朽の名作として現在も圧倒的支持を集める名作ドラマです。

 (イギリスで販売中のコンプリートDVD‐BOX(700件を超えるレビューが全て4〜5の好意的意見で占められているという驚異の愛され度合)。イギリスのDVDの視聴が可能な環境をお持ちの方ならおすすめです。私も愛蔵しております。)

Dad's Army - The Complete Collection [DVD] [1968] by Arthur Lowe -
Dad's Army - The Complete Collection [DVD] [1968] by Arthur Lowe -

 

 ウィキペディアの「Ring Dem Bells」あらすじ紹介記事はコチラです。
https://en.wikipedia.org/wiki/Ring_Dem_Bells
(詳細なあらすじページがある辺りイギリスでの愛され度合がわかるのですが、他国の知名度は〈アメリカですら〉低いという謎のドラマなのです。)

 当ブログDad's Army関連記事は以下のとおりです。今後も時々この作品のあらすじをご紹介させていただきますのでよろしければお立ち寄りください。

 ・イギリスの怪物番組 『Dad's Army』
 ・「Dad’s Army」のボタン

 読んでくださってありがとうございました。
posted by Palum. at 11:09| イギリスのテレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月19日

「贋作師ベルトラッチ」再放送のお知らせ

 取り急ぎご連絡まで。
 NHKBS1、BS世界のドキュメンタリーで、10月20日17:00より「贋作師ベルトラッチ 超一級のニセモノ」が再放送されます。


(番組トレーラー映像)

https://www.youtube.com/watch?v=TS6a3XochQU

 現代アートの精巧な贋作を次々と売りさばき、被害総額45億円以上とも言われる贋作師ベルトラッチが、服役直前に自らの贋作人生と製作風景を明かした異色のドキュメンタリーです。


 数奇な実話と編集の妙により、スタイリッシュな犯罪映画のようにしあげられた作品です。


番組公式HP情報はこちらです。
 


 当ブログでも、贋作・鑑定にまつわる記事をいくつか書かせていただいていますので、よろしければ併せてご覧ください。

「贋作師 ベルトラッチ 〜超一級のニセモノ〜 (NHK BS世界のドキュメンタリー)」 番組情報ご紹介

(※ネタバレ)「贋作師ベルトラッチ 〜超一級のニセモノ」あらすじと感想(NHK BS世界のドキュメンタリー)

イギリスの贋作師ジョン・マイアット(NHK BS世界のドキュメンタリー 「贋作師 ベルトラッチ 〜超一級のニセモノ〜」によせて) 

放送熱望!イギリス絵画鑑定番組「Fake or Fortune」


(※ネタバレ)ドラえもん「王冠コレクション」

 毎日記事更新が目標だったのですが、最近諸事情でめっきり更新が滞ってしまっていました。以後は極力頻度をあげていきたいと思っていますので、よろしければまたお立ち寄りください。
posted by Palum. at 04:11| 美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月09日

(おすすめ映画)イル・ポスティーノ


 イマジカTVがご覧になれる方に、オススメ映画のお知らせです。

 2016年10月10日(月)深夜 3:00〜5:00(※日付は火曜)放送「イル・ポスティーノ」(イタリア・1994)。

イル・ポスティーノ オリジナル完全版 [Blu-ray] -
イル・ポスティーノ オリジナル完全版 [Blu-ray] -

 イタリアの小さな島に、チリの国民的詩人で外交官のパブロ・ネルーダが亡命してきたという史実をもとに、彼と、島の若者マリオとの友情を描いた作品です。

 

公式HP情報はこちらです。
http://www.imagica-bs.com/program/episode.php?prg_cd=CIID165061&episode_cd=0001&epg_ver_cd=06&epi_one_flg=index.php

(あらすじ)
 鮮やかな紺碧の海に浮かぶ小さな島に暮らす青年マリオは、成人したものの、父のあとをついで漁師になるでもなく、ぼんやりと日々を過ごしていた。

 ある日、退屈な島が大きなニュースに沸き立つ。チリの大詩人パブロ・ネルーダが、彼の所属する共産党への弾圧から逃れ、この島に亡命してくることになった。

 しかし、「人民の詩人」と呼ばれるネルーダの世界的名声にも無頓着なマリオは、ニュース映画を見ても、彼が美しい女性たちに熱狂されているのに気をとられる始末。

 島に滞在するネルーダのもとには、世界中から手紙が届けられ、マリオは彼のためだけに臨時で郵便配達人となる。

 ある日、ネルーダの詩を読んでみたマリオは、不思議な喜びを感じた。
 
 それは、明るい詩ではなかったけれど、マリオが感じていながら、形にできなかった思いが言葉になってそこにあったから。

 思いきって詩の意味をネルーダに訪ねてみたマリオ。

 このことをきっかけに、マリオの単調な日常に、ネルーダとの友情とともに、「詩の言葉」という新しい世界が少しずつ広がって行く。

 こうして、言葉の世界に足を踏み入れたマリオは、美しい娘ベアトリーチェと出会い、一瞬で恋に落ちる。

 マリオは、ネルーダに彼女への恋心を打ち明け、自分なりの詩の言葉で彼女の心をつかもうとする。

(みどころ)
 美しい風景と音楽の他は非常に落ち着いた展開の作品です。しかし、現実と同じように、人生をうつろう光と影が流れていきます。 

 パブロ・ネルーダは「ニュー・シネマ・パラダイス」で映像技師アルフレードを演じたフランスの名優フィリップ・ノワレ。

 マリオを演じ、脚本にも携わったマッシモ・トロイージはこのとき病に冒されていましたが、執念で作品を作り上げ、映画の完成12時間後に41才の若さで世を去りました。

 映画を観終わったあとだと、「all chinema」紹介記事の「悔しくも彼はこの作品のクランクアップ直後に他界してしまったが、ここにその足跡はしかと刻まれた。」という一文に目頭が熱くなります。
 
 作品の作り手として、演者として、人生を捧げる意味がある作品だと思われたのでしょう。まさしくそういう映画です。

 個人的に「生涯ベスト映画10」に入る勢いで好きな作品です。(いずれもう少し感想の詳細を書かせていただけたらと思います。)

 ぜひご覧になってみてください。

 読んでくださってありがとうございました。


 参照「all chinema」「イル・ポスティーノ」
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=28682
posted by Palum. at 11:36| 番外編 おすすめ映画・漫画・本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月30日

ドラえもん「王冠コレクション」補足情報


 前回ご紹介の「王冠コレクション」(ドラえもんがふざけて「ジュースの王冠のコレクションがはやる」という作用のあるウィルス(ネコシャクシビールス〈笑〉)をばらまいた結果、効き目が強すぎて、大の大人が200万出してでも買おうとする事態になってしまうというお話。)に関連して補足情報(というかこぼれ話)を書かせていただきます。
 

【1】印刷ズレについて
 スネ夫が自分のレア物コレクションとして、王冠のふたからラベルの印刷がずれているものを見せていましたが、これに近いエラー品プレミアというものが実際に切手の世界であるそうです。


王冠コレクション1.png

 「何でも鑑定団」(テレビ東京)でも、印刷ミスの切手が何度か出ていました。
 番組公式HP情報はコチラ。
 ・http://www.tv-tokyo.co.jp/kantei/kaiun_db/otakara/20120807/05.html
 ・http://www.tv-tokyo.co.jp/kantei/kaiun_db/otakara/20150728/03.html(ニ色刷り切手が一色刷りで出回ってしまった珍品で、800万!)

 この他にも、切手の場合だと、パンチ穴が空いていないなどというのが価値のあるものだそうです。
(ウィキペディア記事はコチラ)

 https://ja.wikipedia.org/wiki/エラー切手#.E7.94.A8.E7.B4.99.E3.82.A8.E3.83.A9.E3.83.BC

 【2】王冠コレクションについて

 実際にネットオークション等で出回っているそうです。
 「1日眺めていても飽きないわ(ビールス保菌中のしずかちゃん談)」……とまで思うかはさておき、確かに色もデザインもさまざまで、改めて見てみるとなかなか面白いものなので、売り物になるのわかる気がします。
 コレクターズポイントとして以下のようなものがあるそうです(ちなみに英語では王冠のことをシンプルに「bottle cap」と言っている模様。)

 1、純粋にコインや切手のノリで珍しいものを集める人と、アクセサリーやキーホルダーなど創作品の材料としてまとめ買いする人がいる。
 2、価格は(上記材料としての袋買いを除くと)1個100円〜500円程度。
 3、人気があるのは以下のような条件のもの。
 ・時代が古いもの
 (なかには戦前の飲み物のキャップなどもありました。)
 ・外国の物
 (たとえばメキシコとか、東南アジアとか、購入者のいる国からすると入手が難しい国の飲み物。
  実際カラフルだったり文字がエキゾチックだったりして味があります。)
 ・未使用のもの
 (実際には瓶にとりつけられたことがないままにデッドストックとして市場に出回ったものが
けっこうあるみたいです。当然無傷なので評価が高い)
 ・スターウォーズ、スーパーカーなど、デザイン自体に人気があるもののシリーズをひととおり揃えたもの
  (これはメンコとかミニカーみたいな、わかりやすいノスタルジックな魅力があります。)
 ・くじつきのもの、さらにそれが未開封のもの
  (王冠の裏側に封がされているデザインではがすと、10円分のコインがわりになるとか、キャラクターが描いてあるなどの特典があった。これがさらにはがされていない状態だとそれはそれで評価が高い。)

 のび太が集めていたものはおそらく1970年代初期のものでしょうから、今となるとものによっては1個100円くらいにはなっているかもしれません。
 (数百円台は1960年代以前のものが多いので、たぶんバクゼンと集めていたのび太は持っていない。)
 それでも箱一杯持っているから、立派なへそくりになりそうですね。

 参照URL 
ヤフオク(コカ・コーラグッズ)
http://closedsearch.auctions.yahoo.co.jp/closedsearch/%E3%82%B3%E3%82%AB%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%A9%E7%8E%8B%E5%86%A0/0/
・E-bey:http://www.ebay.com/sch/Soda-Bottle-Caps/35693/bn_3018786/i.html

 なお、少し違いますが、シャンパンの王冠(ミュズレ)のコレクションはよりメジャーで、こんな専門グッズも販売されています。

 シャンパンミュズレ(王冠) コレクションボード 6250 インテリア その他インテリア [並行輸入品] -
シャンパンミュズレ(王冠) コレクションボード 6250 インテリア その他インテリア [並行輸入品] -
 
 【3】王冠より瓶

 コカ・コーラの空き瓶、あるいは中身入りのものは、王冠以上に高値で取引されています。ものによっては数万円するものも。
 確かにレトロな味があるかんじなので、個人コレクターのほか、お店の人が飾りとして買っていくのかもしれません。

 ・参照 E-beyコカ・コーラボトルオークション情報 

 http://www.ebay.com/sch/Coca-Cola-Bottles/13603/bn_3117489/i.html

 以上、ドラえもん「王冠コレクション」補足情報でした。

 こうやって周辺情報を集めてみると、あの短編の面白いのは、王冠が、「まじまじ見るとコレクションアイテムとして結構そそる」という絶妙なラインを突いていたからかもしれません。スネ夫たちの暴走をなにやってんだかと思う一方で、ちょっと引きずり込まれそうな……。
 そしてこんな感じで実際に似たような売買が成り立っていました(笑)。

 なお、九月になったので、「芸術の秋」ということで、ドラえもん作品の中からアート・鑑定に関わる作品をもう少しご紹介させていただく予定です。よろしければお立ち寄りください。

 読んでくださってありがとうございました。







posted by Palum. at 23:58| ドラえもん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月29日

(※ネタバレ)ドラえもん「王冠コレクション」

王冠コレクション1.png

 本日は「ドラえもん」より、「王冠コレクション」をご紹介させていただきます。

 コミックス9巻収録

ドラえもん (9) (てんとう虫コミックス) -
ドラえもん (9) (てんとう虫コミックス) -

 物の価値について意外とシニカルな目を持つドラえもん。

 周囲のコレクション熱に振り回されるのび太を見て、ちょっとしたいたずらを思いつくというお話です。

 以下あらすじです。結末までネタバレなので、あらかじめご了解ください。
  

「ありがたぁくおがめよ」
 スネ夫の切手用ピンセットの先で燦然と輝くプレミア切手、「月に雁」(※)

(※)歌川広重の浮世絵を元にした800円切手。希少性から切手ブームのこの頃(1970年代)、価格が高騰した(購入価格1万8千円〈スネ夫談〉)。2016年現在でも状態の良いものは1万円近いプレミアがついている。

 目を丸くするのび太たちの前で、
「切手マニアならこの程度のものをひとつくらい持ちたいもんだねえ」
と、自慢を兼ねて感慨にふけるスネ夫。(たまに言動が妙に中年じみる)

 パパは骨董品、ママは宝石。道は違えど、うちの家族に共通しているのは一級品しか相手にしないってことだね。

 それを聞いたしずかちゃんとジャイアンは、それぞれシールとコインのコレクションなら自信がある、と、胸を張りました。

 のび太一人うかない顔をして家に帰り、切手を集めたいとママに資金援助を願い出るが、どうせあきるんだから無駄なことだ(一度挫折しているから)と、見事な正論で却下されてしまいます。
 「こういうわからないことを言うんだよ!」と愚痴るのび太に対し、ママに完全同意するドラえもんでしたが、自慢できるコレクションがなくて肩身がせまい、としょんぼりする姿を見て、君だってすごいコレクション持ってるじゃないの、と、押し入れから談ボール箱を出してきます。

 中にぎっしりはいっていたのは飲み物の王冠。(昔特に意味もなく集めていたモノ)

 こんなもん持ち出して僕をバカにしてるの!?と怒るのび太を笑ってなだめるドラえもん。
「そもそも物のねうちってなんだろう。みんなが欲しがるってことじゃないかな。切手だって宝石だって、みんなが欲しがらなければ、ただの紙切れや石ころにすぎない」(←おおお……〈汗〉)

 おそるべき達観を披露して終わりかと思いきや、「だからなんだっての?」とちっとも納得していない様子ののび太に対し、「ちょっとしたイタズラをやろうっての」と部屋を出ていくドラえもん。

 取り出したのは「流行性ネコシャクシビールス」。

 ウィットに富んだ名を持つこのひみつ道具、流行させたいものをビールスに言い聞かせて培養し、空中散布すると、感染した周辺の人々にブームを巻き起こすことができます。

 ドラえもんが何をしていたか知らないのび太が外出すると、ジャイアン、しずかちゃん、スネ夫が王冠コレクションを見せあっていました。

  中でもスネ夫の1ダースものコレクション (専用ケース入〈笑〉)には、印刷ズレの珍品があり、二人の羨望を集めます。

 なんにするのこんなもん集めて、と、勝手にレア物王冠を手に取り、スネ夫に派手に叱り飛ばされるのび太。
「ピンセットで扱うもんだぞ。錆がついたらどうする!」

 さっぱり状況が飲み込めずにいると、三人が「遅れてる」のび太に口々に説明します。

 切手やコインなんて時代遅れ、この一日眺めていても飽きない形の美しさ、面白さ、王冠コレクションはすぐに世界的ブームになる。  
 
 それを聞いたのび太が、3人に自宅の箱一杯のコレクションを披露すると、三人は「いつのまに!?」と言葉を失います。
「いやあ、たいしたことないよ。諸君とはちょっとばかり目の付け所が違っていただけさ」
 のび太くんは進んでいるからね。と、ブーム仕掛人のドラえもんもさりげなく煽ります。

 完敗を認めるも羨ましくてならない3人は、家に駆け戻り、「3食おやつも全部コーラにして、とママに一生のお願いとして懇願(しずかちゃん)」、「コーラ10本一気のみして、ザブンザブンのお腹を抱え、サイダーを買いに行く(ジャイアン)」、「親のビールを6本一気に開栓(スネ夫)」等の暴走をはじめます。

 町の子供達が数を競う中、悠々と登場した希代の収集家のび太は、数が少ないものにこそ値打ちがあるんだよ、と、「王冠コレクション道」を説きます。

 そしてドラえもんがピンセットで(笑)とりだしたのは、「8月12日三河屋で売れたコラコーラ」。
 この日三河屋で売れたコラコーラはこれ一本!世界中探してもこれしかないんだ。10万円だしても、100万円だしても手に入らないんだよ。と、熱弁をふるうと、素直に瞠目する子供達。

王冠コレクション2.png

 ああおもしろい、と、密かに笑う二人でしたが、ママから、「駅前の切手屋が王冠屋になった」と聞かされたり、パパが「5月7日にスーパーで売れたスポライト」を2000円もしたんだぞ!と、達成感ある笑顔で買って帰ってきたのを見て、ビールスが予想以上に広範囲に広まってしまったことに気づき、にわかに恐怖を覚えます。

 はやく効き目が消えないかな……と、落ち着かない気持ちの二人。

 そこへ、恰幅と身なりのよい紳士が訪ねてきます。

「わたくし、王冠のコレクションをやってるものです」
 のび太に丁重に名刺を差し出した紳士。

王冠コレクション3.png

「素晴らしい王冠をお持ちだとか……是非、8月12日の三河屋の王冠を200万円で売ってください」
 金額にあっけにとられ、あんなもの売るわけには!と言う二人に、どうしてもほしいのです!と札束を差し出して粘る紳士。

「おねがい!おねがい!」
 畳に手をついて懇願する紳士を前に、顔を見合わせる二人。

王冠コレクション5.png

 「いいのかなあ……」
 我が物となった三河屋のコラコーラ王冠をピンセットでとり、歓喜の面持ちで眺めていた紳士。
 しかし、急に「!?」と真顔になると、
「……なんでこんなもん欲しがったんだろう」
 と首をかしげて、王冠をぽい捨て、札束を手に帰っていきます。

 あとには「ビールスのききめが消えたらしい」と、ほっとしたの2割、残念8割みたいな顔をしたのび太とドラえもんがのこされました。

王冠コレクション6.png

(完)


 何とは言いませんが、わからない人間にはまさしく王冠をつまむのび太のごとく「こんなもん集めてどうすんの」と思うものに高値と熱狂的コレクターがつくことがありますよね……。そういう現象を実に巧みに描いています。

 なお、この「流行性ネコシャクシビールス」は、過去にもファッションの流行に一石を投じるというイタズラで登場しており(コミックス6巻)、「ドラえもん」という作品それ自体は圧倒的クオリティと知名度を誇りながら、流行や物の価値評価については一定の距離をおいていることがわかります。

ドラえもん (6) (てんとう虫コミックス) -
ドラえもん (6) (てんとう虫コミックス) -

 こういう奥深い世界観だからこそ、40年経過した今も、流行を超えて伝説として生き延びているのかもしれません。

 先日、贋作師の人々のお話をいくつかご紹介させていただきましたが、ああいう事件は、
「『形の美しさ面白さ』が好きなら、十分ご希望に沿うものを作ってあげたでしょ、だから買ったんでしょ、たしかに『8月12日三河屋でただ一本売れた』という話は嘘だけど、それって作品の美とは関係ないでしょ、え?美じゃないところの価値ってなになにそんなに重要?」というリクツのもとに、あの200万の紳士みたいな人のお財布開かせちゃうんだろうなぁと思い当たったので、書かせていただきました。

 よろしければ当ブログ以下の記事を併せてご覧になってみてください。


「贋作師 ベルトラッチ 〜超一級のニセモノ〜 (NHK BS世界のドキュメンタリー)」 番組情報ご紹介
イギリスの贋作師ジョン・マイアット(NHK BS世界のドキュメンタリー 「贋作師 ベルトラッチ 〜超一級のニセモノ〜」によせて) 
(※ネタバレ)「贋作師ベルトラッチ 〜超一級のニセモノ」あらすじと感想(NHK BS世界のドキュメンタリー)


 読んでくださってありがとうございました。
 
posted by Palum. at 23:57| ドラえもん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月28日

おすすめ映画放送日のお知らせ(「ラストエンペラー」と「世にも怪奇な物語」)

 本日は取り急ぎご連絡まで。

 2016年10月2日(日)おすすめ映画二作品が放送されるので、それぞれ情報ページをご紹介させていただきます。

1,「世にも怪奇な物語」(イマジカTV)※10月31日深夜再放送

世にも怪奇な物語 -HDリマスター版- [Blu-ray] -
世にも怪奇な物語 -HDリマスター版- [Blu-ray] -
 
 タモリさんのあの名物番組ではなく、エドガー・アラン・ポーの小説を下敷きにした短編映画3作からなる作品です。

 「黒馬の哭く館(監督:ロジェ・ヴァディム)」はジェーン・フォンダとピーター・フォンダ姉弟、「影を殺した男(監督:ルイ・マル)」はアラン・ドロンとブリジット・バルドー、「悪魔の首飾り(監督:フェデリコ・フェリーニ)」は、テレンス・スタンプと、監督も俳優も驚きの顔ぶれ。

 タイトルはまがまがしそうですが、グロテスク描写はほとんどなく、むしろ幻想的な作品です。ポーを原作としながら、あの重厚な不吉の気配はそのままに、豪華監督たちが奔放に、原作超えな恐怖と映像美を作り出しています。

(ポーの中では面白いとは言えない「悪魔に首をかけるな」を、テレンス・スタンプの壮絶な演技力を生かして、ある映画俳優の破滅的心象風景に作り替えた「悪魔の首飾り」は特に圧巻。)

放送予定公式情報はこちらです。

 http://www.imagica-bs.com/program/episode.php?prg_cd=CIID105126&episode_cd=0001&epg_ver_cd=06&epi_one_flg=index.php

当ブログ内、作品ご紹介記事はこちらです。よろしければ併せてお読みください。

「世にも怪奇な物語」@「悪魔の首飾り(トビーダミット)」(『アンコール!』のテレンス・スタンプ主演)
ポー短編「悪魔に首を賭けるな」(映画『世にも怪奇な物語』「悪魔の首飾り」の補足として)
「フレデリック……」誰かの呼ぶ声(「世にも怪奇な物語」A「黒馬の哭く館」より)
「メッツェンガーシュタイン」(「世にも怪奇な物語」A「黒馬の哭く館」の原作として)※ネタバレ


2,ラストエンペラー(洋画専門チャンネル・ザ・シネマ)※10月14日、17日、22日再放送

ラストエンペラー ディレクターズ・カット  [DVD] -
ラストエンペラー ディレクターズ・カット [DVD] -

 最後の清王朝皇帝、愛新覚羅溥儀の生涯を描いた大作です。
放送予定公式情報はこちらです。


http://www.thecinema.jp/detail/index.php?cinema_id=01314

 幼くして西大后により皇帝に選ばれ、広大な閉鎖空間である紫禁城から出られないまま成人した溥儀は、清王朝の滅亡、日本軍の政治的介入に翻弄されながら清王朝復活を目指そうとし、夢敗れていきます。

 一般的に、困難な人生を送った実在の人物を映画化するのは非常に難しいと思いますが(自他の思惑や歴史的背景などがからみ、綺麗に起承転結がつくものではないから)、この作品は、音楽(坂本龍一担当)や絢爛豪華な映像、溥儀の若き日とその後を交錯させた編集で、長編ながら冗長なところなく、重厚な歴史と人間のドラマに仕上げられた名作です。
(ラストシーンは史実と違うと賛否あったそうですが、あれが一番すぐれた演出だと思います。どんな場面かはぜひご覧になってみてください。)
 
 主演のジョン・ローンは、かつてダウンタウン松ちゃんに「世界三大美男の一人」と称えられた気品あふれる美しさの持ち主で、鋭いまなざし、抑制の利いた繊細な演技力で、この壮麗にして重厚な作品の世界観に説得力を与えています。

(ちなみ松ちゃん選定の残りの二美男はというと、加藤剛と俺と言って浜ちゃんにはたかれ、アラン・ドロンと訂正していたそうなので、この日世界三大美男のうちの二人がみられることになります。)
 
 以上、おすすめ映画情報でした。読んでくださってありがとうございました。



posted by Palum. at 23:58| おすすめ映画(英米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
カテゴリ