2010年02月13日

ギャレス マローンさん(イギリス合唱団指揮者)について。補足。

前回、イギリスのカリスマ合唱団指揮者、ギャレス マローンさんのテレビ番組「合唱団(クワイア)を作ろう」について、何度か記事を書かせていただいていましたが、お蔭様で、今まで以上のブログアクセスをいただきました。

NHKの番組紹介動画URLです。

http://www.nhk.or.jp/wdoc/movie_popup/100208.html

(最初のギャレスさん番組関連ブログ記事もよろしければご参照ください。)、

あれは本当にいい番組だし、彼は魅力的な人だから、たくさんの方が、あの番組後、「ギャレスさんとは!?」とネット検索をなさったのですね。
わたしの拙い記事まで見てくださって、有難いことです。

(わたしの身内や友人知人も、わたしの『観なさい』【おすぎさん風】コールにつきあってくれた結果、特に女性陣と、中高年男性に好評。)

ところで、前回の記事でも書かせていただきましたが、彼がBAFTA賞(※)を受賞された際、彼は民族衣装であるキルトをお召しでした。

(※イギリスのアカデミー賞的な大賞。映画部門もテレビ部門もある。ギャレスさんは、前回の、男子校での合唱団結成ドキュメンタリー「Boys Don't Sing」で受賞なさっていました)

これについて、ギャレスさんの先祖にスコットランド地方の人がいらっしゃるのだろうか?と書きましたが、イギリスにいる知人から、

「『ギャレス(Gareth)』はウェールズ地方によくある名前ですし、ウェールズでもキルトを着ます」

と教えていただきました。

(英語の辞書ではkiltですが、ウェールズの人はciltと読んでいるそうです。)

加えて、
「Garethの意味するところは(※)gentle(優しい・親切な)、modest(謙遜した)、brave(勇敢な)というものだそうです」
と書き送ってくれました。
(※ 筆者註:「《英語ではなく》ウェールズ語での意味」ということだと思います。)

ちなみに、知人はイギリスの「赤ちゃんの名づけ」的なHPで調べてくれたそうです。(笑)

又聞きの情報で申し訳ないのですが、テレビのギャレスさんの活躍ぶりは、彼の名前の意味にピッタリですね。

そして、前回シャヒーン君の記事でも触れましたが、ウェールズ地方では炭鉱町ごとに合唱団を作り、ウェールズ男性は歌が上手というのは、イギリスではよく知られた話なので、現在のギャレスさんの活動とリンクするものがあります。

というわけで、不確かですが、ギャレスさんのルーツはウェールズかもしれません。

(どこかに書いてありそうなものですが、すみません、ちょっと情報見つけられませんでした……。)

(以下、2010年8月に改定した部分です)

下記にギャレスさん関連のURLと、これまで書かせていただいたギャレスさん関連の当ブログの記事(なぜか検索エンジンでは、この記事がよくヒットするようなので)、そして補足で、キルトについてのウィキペディア記事も併せて添付させていただきます。よろしければ併せてお読みください。


ギャレスさんの公式HPのURL(どうやらリンクフリーのようなので、以後、ブログ自体にも貼らせていただきます。動画も観られて面白いです)

BBC「The Choir」の番組HP
(※日本からは観られない動画もあります)

同番組ギャレスさんのインタビュー記事

・ギャレスさんのウィキペディアの記事(英語版)(日本語版

イギリスの新聞『インディペンデント(The Independent)』の、「クワイアボーイズ(原題:Boys Don't Sing)」のころのギャレスさんのインタビュー記事


サウスオキシー合唱団HPのギャレスさん紹介ページ
(※ドキュメンタリーを最後までご覧になってから読むことをお勧めいたします。そうすると、結びの文がイイのです。このHP自体、「ゼロからここまで……」という重みを感じます。)

・当ブログのギャレス・マローンさん関連記事。

「ギャレス・マローンの職場で歌おう(原題:The Choir Sing While You Work) 」(BBCドキュメンタリー番組)(最新記事)
「地球ドラマチック『町中みんなで合唱団!〜イギリス 涙と笑いの猛特訓〜』」 (BBC原題「The choir :Unsung town」)
合唱団(クワイア)を作ろう(ギャレスさん再び)
ギャレス マローンさん(イギリス合唱団指揮者)について。補足。
ギャレス マローンさんの番組から見えたこと。
ギャレス マローンさん番組再放送!
ギャレス・マローンさんのその他のプロジェクトについて
ギャレス マローンさん再々登場!「ギャレス先生 ユース・オペラに挑戦!」
ギャレス・マローン先生週間!!
地球ドラマチック「町中みんなで合唱団!」大聖堂への道
ギャレス・マローンと“軍人の妻”合唱団!



ウィキペディアの「キルト」の記事URL(英語)
http://en.wikipedia.org/wiki/Kilt

ウィキペディアの「キルト」の記事URL(日本語)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%AB%E3%83%88_(%E8%A1%A3%E8%A3%85 

 今後も、このブログを大勢のかたに見ていただくきっかけを下さったギャレスさんと、名番組「The Choir」については、チャンスがあればどんどんご紹介させていただく予定です。

 読んでくださってありがとうございました。


posted by Palum at 21:17| 日本の海外テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月10日

合唱団(クワイア)を作ろう(ギャレスさん再び)



前回の記事で紹介させていただいた、イギリスのカリスマ合唱団指揮者、ギャレス マローンさんのドキュメンタリーがNHKのBS1で放映されています。

番組の紹介ページURLです。

http://www.nhk.or.jp/wdoc/

2010年2月8日(月)21:10〜22:00から始まり、12日(金)まで、同時刻で連続放送だそうです。


前回、地上波で放映された、サウスオキシーという町の合唱団の物語ですが、前回はカットされていたエピソードも、かなり入っているもようです(なにせ倍の放映時間ですからね)。

ギャレスさんの英語は、ことばも発声も、とてもわかりやすいです。

(あまりによくわかるので【あくまで当人比での話】、マイリスニングいけてんじゃん、と思っていたら、他の人のはさっぱりわからない。
アクセントや個々の話し方で、理解度が全然変わってしまうんです……。)


歌にはとくに興味ないという方でも、じんわり感動してしまうつくりですし、ギャレスさんのコミュニケーション能力の高さは、実に勉強になります。

ハキハキして礼儀正しく、大人として見習いたくなる。
(つまり今のところそうじゃない模様)

に、しても、NHKの紹介文で「ギャレス マローンも女性に大人気!」と書かれていたのが、ちょっと面白かったです。うーん率直。

たしかに女性がときめく「眼鏡男子」の申し子のようなかたですからね……。

ひと昔前の、暖かなヒューマンドラマ映画を思い出させる番組で、色々な意味で、勉強になるし、見るとサワヤカになれます。
posted by Palum at 20:20| 日本の海外テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月08日

訂正

先日、(2010年1月7日)NHK教育の
「地球ドラマチック『町中みんなで合唱団!〜イギリス 涙と笑いの猛特訓〜』」という番組についてご紹介した当ブログの記事で、

「イギリスBBCの『The choir』(今回のNHKの番組の原作)HPの動画は、日本からは観られません」と当初書いてしまいましたが、厳密には「観られないものもある」というものだと気づきました。

現時点でトップページになっている「The Choir: Unsung Town」というタイトルの合唱の映像は観られるようです。

(来週、2010年1月14日【木】19時から、NHK教育で後編として放映される内容の一部と思われます。)

大変失礼いたしました。お詫びして訂正させていただきます。

ただ、後編のネタバレになってしまうので、この動画へのアクセスは、しばしお待ちいただいたほうがいいかと思います……。

BBCの「The choir」公式HPのアドレスは下記のとおりです。

http://www.bbc.co.uk/sing/choir/
posted by Palum at 23:48| 日本の海外テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

刑事コロンボ 愛情の計算 (コロンボの犬ファンのかた必見【笑】)

コロンボの犬 

コロンボの犬.jpg

(要約文)
今週土曜日(2010年1月9日18:55〜)、NHK衛星放送BShiでアメリカの名作推理ドラマ「刑事コロンボ」「愛情の計算」が放送されます。
コロンボの可愛いバセットハウンドがじっくり観られる回です。



(本文)
今回の犯人は、あるシンクタンク(研究機関)の所長(刑事コロンボは犯人が最初からわかっている「倒叙物」です)。
彼の息子が、故人の論文を盗作したことを、ほかの研究員に暴露されそうになったために、その男を車でひき殺して殺害します。

犯人役のホセ・ファーラー(1950年『シラノ・ド・ベルジュラック』でアカデミー主演男優賞受賞、多数の名作に出演。俳優のジョージ・クルーニーは甥にあたる【DVD『刑事コロンボ』参照】)の、知的で尊大ながら、父性を秘めた演技は味わい深いですが、正直、推理ドラマの出来栄えとしては、コロンボの作品群の中では「普通」といったところです。

※ 補足……僕的「刑事コロンボ三大傑作」と思っている作品については、過去の記事「刑事コロンボ 祝砲の挽歌」をご参照ください。

(同じく三大傑作のひとつと勝手に思っている「別れのワイン」は2010年2月1日にBS2で21:00から放映、しかも終了後の22:35〜23:00に、脚本家三谷幸喜さん【和製コロンボともいわれる『警部補古畑任三郎』を手がけた】らがコロンボについて語るそうです。詳しい情報は下記のURLをご覧ください。http://www9.nhk.or.jp/kaigai/columbo/popup01/index.html

ただ、この「愛情の計算」、コロンボの飼っているバセットハウンド(靴のブランド「ハッシュパピー」でお馴染みの、耳の長い、口元や体の皮膚のたるたるした、茶黒白のへにょんとした犬)が、よくストーリーにからんで、コロンボの犬ファンのわたしには(他にどのくらい同好の士がおいでか存じ上げませんが)、何度見ても見飽きない作品となっております。

ウィキペディア(ネット百科事典)の「刑事コロンボ」情報によると、この犬はコロンボ役のピーター・フォーク氏の本当の飼い犬だそうです。

だから、プロの犬みたいに細かい演技をするわけではない。

のん気に尻尾をパタクラ振ったり、コロンボの顔をペタペタ舐めたり、置いてきぼりが淋しいと、ウォウォとゆるく吠えて、コロンボを呼んだりする程度です。

コロンボに抱きあげられて連れて行かれるときも、はしゃぐでも暴れるでもなく、てろーんと、コロンボの歩調に合わせて前後足耳を揺らしているだけ。

この自然体が、マニア(=わたし)にはたまんないのです……。

というのも、以前、イギリスの人気司会者ポール・オグレディ氏と一緒に出演する彼の愛犬たちについてお話しした際にも書かせていただきましたが、これだけくつろいだ気配というのは、常日頃可愛がられて、飼い主と一緒なら、どこにいても絶対安心と信じ切っている犬にしか醸せないものだからです。

その信頼関係を体現したゆるキャラっぷりが、ハキハキと芸達者な犬とは別の魅力。

それにしても、誰のアイディアか存じませんが、ヨレヨレのレインコートを着てマイペースに動き回るコロンボと、コロンボの埃っぽいオンボロ車(これ、古すぎて後にヴィンテージものになるそうですが)、それに乗ったへにょ犬バセット(「愛情の計算」時は、とくに名前は無い、というか、どう呼んでもどうせ来ないから保留状態らしい【のちに、『ドッグ』と、正式だかなんだかわからない呼び方になる】)は一体化しているように絶妙の存在感です。

社会的成功者である犯人たちの、不遜で華やかなオーラや、ファッション、邸内に対して、異彩を放ってものすごく生える。

セレブリティの虚飾と、犯罪者としての張りつめた嘘の中に、のらりくらりと、しかし着実に切り込んでいくコロンボのキャラクターに、あの犬は実にぴったり調和しているのです。

余談ですが、「バセットハウンドと警察関係者」という取り合わせについて、別の作品を思い出すシャパニメーションファンの方もいらっしゃると思います。

押井守監督の世界的に有名なアニメーション映画、『攻殻機動隊(士郎正宗原作)』
(近未来、肉体と頭脳の一部を機械化した人々が多くを占める社会を描いた作品。
現実と仮想世界が交錯する世界観と、スタイリッシュなアクションは、映画『マトリックス』に大きな影響を与えたと言われている。)
の続編『イノセンス』では、メインキャラクターである、公安のバトーの愛犬が、やはりバセットハウンド。

ふちゃちゃちゃ、ぽてっぽてっと駆け寄る、爪と足音まで丁寧に描写されて実に魅力的です。

※「イノセンス」DVDパッケージのイラスト

DVDパッケージ.JPG
(うろ覚えで申し訳ないのですが、バセットハウンド作画担当の人に、押井監督が絵コンテの段階辺りで「ものすごく可愛く」というような指示を出されていた記憶があります。

あれだけ緻密で、謎めいた哲学性を持つ作品に、そのシンプルで主観たっぷりの指示のギャップが、なんか面白かった。)

(余談……今回押井守監督の公式HPを拝見したら、最初のページが、すばりバセットハウンドでした)

押井守監督ご自身が、バセットハウンドを飼っていらっしゃるそうで、しかも、犬を家族とするたいていの(含、わたし)人間がそうであるように、ご自分の犬にそりゃもうメロメロのようなので
「なぜバトーはバセットハウンドを飼っているのか?」
ということについては、第一に、ご自分が好きだからかなのかもしれません。

しかし、あの作品も、無機質な電脳社会で、現実と仮想との極めて曖昧な狭間で生きざるをえないような人々の中で、ふにふにずっしりと、温かくくつろいだ風情のバセットハウンドは、生き物のたしかで優しい手ごたえを感じさせて象徴的です。

コロンボとバセットが、てろんとゆるやかな地続きのような存在なら、機械化された強靭マッチョな義体と電脳を持ち、重厚な凄みを放つバトーと彼のバセットは、対極的な存在といえるかもしれません。

そして、バトーはその犬をどこまでも大切にしている。


多分どちらの作品も、犬を出すにしても、バセットハウンドでなかったら、作品の味わいは全然違ってきたでしょう。

全っ然個性の違う作品の、偶然の一致に過ぎないのですが、さすがどちらも世界的名作、単なる「家族出演」とはならず、実に効果的に、作品の特性と犬の個性を活かした登場のしかたをさせているな、と思ったので付け加えてご紹介させていただきました。

ともあれ、刑事コロンボ「愛情の計算」、コロンボ作品屈指の犬活躍度(特に捜査上ためになることをするわけではないけれど、作品内で効率よく笑いをとるという意味)なので、ご覧になってみてください。ヒジョーになごみます……。

「刑事コロンボ」のNHKの公式HPは以下のとおりです。


http://www9.nhk.or.jp/kaigai/columbo/
(補足:この回のある名場面について追加ご紹介記事を書かせていただきました。よろしければ併せてご覧ください。追加記事はコチラです。)

 読んでくださってありがとうございました。
posted by Palum at 15:12| 日本の海外テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月07日

「地球ドラマチック『町中みんなで合唱団!〜イギリス 涙と笑いの猛特訓〜』」 (BBC原題「The choir :Unsung town」)

新年明けましておめでとうございます。

ご無沙汰してしまいましたが、まだまだ書き続けていきたいと思いますので、よろしければお読みください。

(要約文)
本日(2010年 1月 7日【木】)19:00〜19:40から、NHK教育で
「地球ドラマチック『町中みんなで合唱団!〜イギリス 涙と笑いの猛特訓〜』(前編)」という番組が放映されます。

ロンドン交響楽団で合唱の指揮を担当していたギャレス・マローン(Gareth Malone)さんが、町の人々を募り、合唱団を作り上げていくという番組で、イギリスのテレビ局BBCではThe choirというタイトルで、既に定期的に制作され、高い評価を得ている番組です。


(本文)

今回NHKで放映されるこの番組、普通に、音楽を楽しむ人々のドキュメンタリーとして楽しめますが、さらに、イギリスにしばらく住んでみるとつくづく感じ入る、「ほんとうのイギリス」の姿も垣間見ることができます。

ちなみに、わたしが感じた「ほんとうのイギリス」の姿とは、

@イギリス人は老若男女、芸術が大好き。
Aアフタヌーンティーだけがイギリスではない。
というものです。

@については、小難しい理屈を操るかどうかはさておき、子供からお年寄りまで、美しいものに対する反応がとても率直。
平たく言うと、素敵なものに触れた際に、パアッと明るい笑顔や歓声が湧いてくる人々だということ。
こういうときのイギリスの方々は実に魅力的です。一緒にいて最高に楽しい。

Aについては、わたしだけでしょうか。行くまで
「お花を育てて、紅茶を楽しむ、心豊かな暮らしのイギリス(あとシャーロック・ホームズみたいな人がいる)」
みたいなイメージしかなかったんですよね……。

しかしそれは、
「ニホン人はいつもおじぎしていて、旅先では良いカメラで写真撮りまくっているんだよね」
みたいな、
「うん……まあ……でも、それだけじゃないよ……」
という理解でしかなかったのです。

もっとシリアスな問題(人種差別、格差社会、産業不振など)を抱えたイギリスというのも当然あるわけです。

この番組では、必要に応じて、こうしたイギリスの素晴らしい部分と、これから戦っていかなければならない部分の両方を、合唱団の人それぞれの人生模様を通じて描いていて、しかし、トータルでは観て聴いて、和やかに楽しめるように仕上がっている。

うーん、イギリスのテレビうまいなあ、という構成です。

というわけなので、この「The choir」イギリスでは正しく褒めたたえられ、「Boys Don’t Sing」という回が、2009年度BAFTA賞(アカデミー賞的なものですが、テレビにも映画にも贈られる)を「FEATURES」という部門で獲得しています。

下記のURLをクリックすると、このBAFTA賞授賞式の動画ページがご覧いただけます。指揮者ギャレスさんのスピーチの英語は、とても聞き取りやすくてきれいです。

(※このページの左側、テレビのマークのついている隣の「FEATURES」という見出しをクリックなさるとご覧になれると思います。)

http://www.bafta.org/awards/television/tv-noms-2009,709,BA.


これは同じくNHKの『地球ドラマチック』で「クワイアボーイズ」というタイトルで既に放映されていたそうです。

これらの番組で合唱団を束ねる指揮者ギャレス・マローンさんは、イギリスではとても有名な方です。特にこの番組シリーズで人気者に。

音楽を愛し、音楽を人々と作り上げることを心から楽しんでいる彼は、常に謙虚な姿勢ながらも、コミュニケーションの面では積極的で、音楽と人間に対するまっすぐな好意が感じられます。

多分、今回NHKで放映される回ではないかと思うのですが、わたしが観た番組では、ギャレスさんはビラ配りをして、合唱団のメンバーを集めようとしていました。

ところが、あまり音楽に関心の無い町だったのか、寒空の下、ビラを受け取ってすらもらえない状況。

そんな中、ビラを受け取らないまでも、彼を無視しなかった人について、

「ありがとう、あなたは笑顔をみせてくれた」

というようなことをおっしゃっていたギャレスさん。

これは、よ〜〜っぽど、普段から誰に対しても礼儀正しくあろうと心がけていないと出てこない発想だと思います。

彼の英語は聴き取りやすく、聞いていてすがすがしいセリフがとても多かったです。

そんなわけで、彼の能力と人柄は、若くして多くのイギリス人の尊敬を集めているそうです。

まあ、「そういうことを言ってはいかん」と言われてしまいそうですが、外見もいかにも優しく賢そうな好青年。

日本でも、スポーツ界やアジア映画界を含め、言葉遣いの美しい、笑顔のさわやかな男性が人気ですが、彼などまさしくそういうお人です。

ところで、彼は欧米人には珍しく、日本人が年齢を若く見誤るタイプの外見をしていらっしゃいます。
最初、彼が出て来たときは、ハタチそこそこの学生さんかと思いました。でも、もう三十代の既婚者なんですよね……(ウィキペディア調べ)。

また、BAFTA授賞式の彼は、スコットランドの民族衣装であるキルトを着ていらっしゃいます。
(女性用スカートと間違えたら、スコットランドの人の心象を悪くしますので、お間違えなきように。あれは戦闘の時にも身にまとった、超超男らしい衣装なのです)。

彼が生まれた場所はスコットランド地方ではないのですが、イギリスの知人いわく、
「もしかしたら、先祖の誰かがスコットランド系なのでは。そういう人は公式の場でよくキルトを着る」
とのことでした。

(余談……確かにケンブリッジの町でも、大学の行事の後らしき礼装の人々のなかに、颯爽とキルト衣装で歩く若者をよく見かけました。
こういう、自分の民族の伝統への誇りというのは、見ていてとても気持ちのいいものです。)

と、いうわけで、この番組の「音楽のパワー」「イギリスの描き方」「才気溢れる好青年指揮者(笑)」に注目しつつ、
「地球ドラマチック『町中みんなで合唱団!〜イギリス 涙と笑いの猛特訓〜』(前編)」よろしければ、ご覧になってみてください。
(情報遅くてすみません。間に合わなくても、来週【2010年 1月14日(木)19:00〜19:40】の後編だけでも十分面白いと思うので……)

イギリスのテレビは滅茶苦茶!!面白いので(ドギツイのは引きますが……)、こういうドラマ以外の番組もたくさん放映されるといいなあと思います。

NHKの番組紹介HPです。
http://www.nhk.or.jp/dramatic/

BBC「The Choir」の番組HPと、ギャレスさんのインタビュー記事です。
(日本からは観られない動画もあります。残念……)
http://www.bbc.co.uk/sing/choir/
http://www.bbc.co.uk/sing/choir/gareth.shtml

ギャレスさんの公式HPです。
http://www.garethmalone.com/

ギャレスさんのウィキペディアの記事です。
http://en.wikipedia.org/wiki/Gareth_Malone
posted by Palum at 15:13| 日本の海外テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月18日

刑事コロンボ 祝砲の挽歌


(要約文)
明日(2009年11月19日)、NHKのBS2午後9時〜10時40分、アメリカのドラマ「刑事コロンボ」シリーズの「祝砲の挽歌」が放映されます。
僕的「刑事コロンボ」三大傑作の一つ、とてもオススメです。

陸軍幼年学校の校長が、学校の大砲の暴発事故を装い、理事長を殺害する事件に、刑事コロンボが挑みます。

校長に扮するパトリック・マクグーハン(コロンボシリーズの常連の一人)はこの演技でエミー賞を受賞しました。

己の信念を貫こうとする軍人の、冷徹ながら凄みのある姿と、飄々としているようで眼光鋭い刑事コロンボ(ピーター・フォーク)。

互いの静かな頭脳戦は大人の魅力に溢れています。

NHKの「祝砲の挽歌」番組情報ページは下記のアドレスです。
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2009-11-19&ch=12&eid=5444

NHKの「刑事コロンボ」シリーズのHPは下記のアドレスです。
http://www9.nhk.or.jp/kaigai/columbo/



(本文)

英語のリスニングのために、海外番組を色々探して観ていますが、やはり個人的に一番面白いのは「刑事コロンボ」です。

(いちばんわかりやすいのはアンシア・ターナーさんの家事番組。
【これも明日木曜放映。(2009年11月19日NHK教育午前11時半〜55分)】
観てると、さすがの無精者のわたしでも掃除したくなりますし【笑】)

有名なドラマですが、一応コンセプトをご説明させていただきます。

コロンボはロスの腕利き警部補。

ヨレヨレのレインコートにボサボサ頭の冴えない風貌、一見のらくら雑談ばかり(「うちのカミさん」の話題多し)したり、どうでもいいことにこだわっているように見えるけれど、それをきっかけに、犯罪の真相をえぐっていきます。

(犯人はたいてい権力者や大富豪。ゴージャスな衣装や屋敷とインテリな態度が、コロンボと好対照)

わたしは今までイギリス英語を勉強していたんで、違うじゃんと言われればそこまでなのですが、現時点では
「発声がしっかりしている」
「セリフがカッコイイ」
作品なら、なんでも構わないのが現状で……。

大雑把ですみません。もっと英語巧者なら、どこそこアクセントとかわかるのでしょうが。

(しかし、このシリーズはコロンボの小池朝雄さんを筆頭に、豪華声優陣の名演技、セリフの洒落た邦訳と、吹き替え版も超面白いので、そっちに引き込まれてしまうこともしばしば……【もはや英語の勉強じゃないではないか。】)

そんなわけですっかりハマってしまったのですが、秀作ぞろいの「刑事コロンボ」シリーズの中でも、(すみません、まだ全部観てないので、現時点で、ですが)個人的に傑作だと思っているのは以下の三本です。

1,「別れのワイン」

(犯人はワイン製造会社の経営者。手塩にかけた会社を売却しようとする弟を殺害。)

2,「忘れられたスター」

(犯人は往年の名女優。自分の再起を賭けた主演ミュージカルへの援助を断る富豪の夫を殺害。)

3,「祝砲の挽歌」

いずれも、大人の人生の哀愁を感じさせます。

全部観てから言えとお叱りを受けそうですが、この三本を名作に挙げるファンの方は多いのではないかと思います。


それはそれとして、明日(2009年11月19日【木】)放映の、「祝砲の挽歌(放題もいいですね……原題は『By dawn's early light』です。)」について、書かせていただきたいと思います。
(以下ややネタバレなので、大丈夫な方だけお読みください)

陸軍幼年学校(男子校)という、きびっっしー軍人養成カリキュラムの学校の校長ラムフォード大佐は、理事長ヘインズと対立、経営難にある学校を、「もはや軍隊ごっこは時代遅れ」と、普通の共学短大に変えようとする理事長ヘインズを、大砲の暴発事故を装い殺害します。

一見、つむじからつま先までガチガチに厳格で、規律で生徒を支配する冷たい人間のように見えるラムフォード大佐ですが(ありがちなドラマに出てくる悪役みたいにですね)、実は彼はそれだけの人間ではありません。

この作品を僕的三大名作にならしめたのは、このラムフォード大佐の、人間としての意外な奥行きと、それを見事に演じきったパトリック・マクグーハン氏の素晴らしい演技力です。

(彼は、同シリーズの「仮面の男」や、その他の回でも登場するそうです。
コロンボシリーズの面白いのは、案外こうして複数回、まるっきり別の人間として犯人を演じる人がいるということ。

【和製コロンボといわれる『警部補古畑仁三郎(田村正和氏の当り役のひとつ)』で、キムタクが二度登場していたように。あるいは「寅さん」シリーズのマドンナ女優たちに近いとも言えるかもしれません】。

そしてその演じ分けの素晴らしさたるや圧巻です。

ほかにも、脇役で同じ人が違う役柄を演じていることが結構あるんで、二度観するとこれまた面白い。)

冒頭、額に汗をにじませて、入念に砲弾に細工をするうつむき顔からして、「悪事を企むアブナイ人」ではなく、「ただならぬもの」を漂わせていて目を惹きつけます。


この校長ラムフォード大佐の殺害動機、それは自分の立場の保身ではなく、祖国の安全のために、いまだ軍備は必要であり、そのために学校を存続させねばならないという、強い使命感です。

(なので、もし、このラムフォード大佐を、リアルに若い人たちの教育者として考えたら、かなりとんでもないです。
彼の使命感は「国防のための強い軍隊」に向けられていますから、生徒個人個人に対してはかなり非情な部分も。)

しかし、彼の犯罪は、コロンボの粘り強い捜査と、ある「時代の変化」により(それがなんであるかは、是非ごらんになってみてください。それに直面せざるをえなくなったときの大佐の姿が忘れがたいです)、ジワジワとほころびをみせてゆきます……。

うとまれることを承知で、若者たちに規律を叩き込もうとする彼は、彼の中の「正義」や、それを貫くためにとった手段はどうであれ、
「時流に乗り遅れた冷たい乱暴者」
と片付けられない、物寂しい孤高の品をかすかに漂わせています


わたしも、若いころ、あんな厳しい学校に入学することになったら

「無理×3!!」

と500回くらい言って(トータル1500回?)、まあ入学後二時間くらいで、いろいろ不適格で放り出されるでしょう。
(そもそも入学できないでしょうが)

あの校長ラムフォード大佐についても、陰でメーメー、違ったブーブー言う(間違えないだろう)でしょうが、いい加減大人になった今は、長年信念を貫き、覚悟を決めて、憎まれ役を引き受けようとする人に対して、それが自分の価値観と相容れようがいれまいが、やはりなにかしらの敬意を感じずにはいられません。



のちに、別の作品(「死者のメッセージ」老推理小説作家のエピソード、これも名作です)で、コロンボは、

「ときには犯人でも好きになることがある(犯した罪は許せないが、人間性や知性に好感を抱く部分もあるという意味)」

というようなことを言っていますが、このラムフォード大佐は、コロンボがそう思ったタイプの犯人の一人なんじゃないかなと思います。

捜査中二人が、

「もしも人が人を殺すということが無かったら」

という観点に基づいて、お互いの仕事について話を交わす場面は、ひそかに敵対関係にありながら、不思議な共感が芽生えているような雰囲気があります。

(このときのラムフォード大佐の、ちらりと人間味をのぞかせる演技とセリフ、それを受けたコロンボの間合いは絶品です。)


そんなわけで、味のある一作、いままでコロンボを観ていなかった方たちも、一話完結なのでお気軽にご覧になってみてください。


(再掲載)
NHKの「祝砲の挽歌」番組情報ページは下記のアドレスです。
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2009-11-19&ch=12&eid=5444

NHKの「刑事コロンボ」シリーズのHPは下記のアドレスです。
http://www9.nhk.or.jp/kaigai/columbo/
posted by Palum at 17:58| 日本の海外テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月29日

「パーフェクトな妻たち」英国家事事情

NHK教育テレビで「スタイルアップ」という番組が放映されています。

「スタイルアップ」は、各国の料理やファッション、家事などのカリスマのレクチャー番組で、放映時間は、毎週木曜、午前11時30分〜55分(再放送は同日午後9時30分〜9時55分)

http://www.nhk.or.jp/styleup/about/index.html

2009年10月29日と来週11月5日、12、19日はイギリスのアナウンサーかつスーパー主婦、アンシア・ターナーさんの「パーフェクトな妻たち」。

仕事も家事もバリバリこなす彼女が、家事が苦手な人々を鍛えて大変身させるという構成。

二重音声になっているので、切り替えると英語の勉強になります。アンシアさんの英語は歯に衣着せぬ感じですが、ハキハキ聞き取りやすい発音で、話題も話し方も普段着のイギリス英語、話題は主に女性の家事ですが(男性の家事が指導されることもあります)、男女問わず英語教材としてお勧めです。

たぶん、英語を勉強されていて、
「でもニュースやドラマの聞き取りは難しくって」
というかたも、これなら楽しんで理解できるのではないかと思います。

「スタイルアップ」の次回放映予定情報は以下のとおり、いま(2009年10月29日)は、「パーフェクトな妻たち」の予告が観られます。

http://www.nhk.or.jp/styleup/nexton/index.html

そもそも、よくよく考えてみれば、ニュースの
「来年度の補正予算案がどーの」
「前職代議士の汚職がどーの」
「原油価格の高騰がどーの」
なんてことば遣いは、日本語で聞いたって難しいのです。それでなくとも政治家と各専門家の言い回しは、それぞれ独特なものですし。

また、ドラマでも、恋愛モノで、お皿投げ合うような阿鼻叫喚の大騒動になっているときや、推理モノで医学的専門用語が満載のときなどは、ニュース以上に意味不明。
(「刑事コロンボ」は比較的わかりやすいですが。事件内容がシンプルで、科学的捜査より会話で状況を詰めていく構成だからですかね。)。

それに比べると、掃除の仕方がどうの、一日の生活の仕方がどうのなどという話題はとても身近です。

イギリスで、勉強のために必死でニュースを観ても
「ま……まるっきしわからん……(蒼白)」
だったわたしですが、ふとこの手の番組
(と、自然番組プロデューサーデヴィッド・アッテンボローさんの、人々に伝わるように、心をこめて語られる美しい英語)
にチャンネルを変えたら、あ、ちょっとわかる……、と少しずつ苦手意識がなくなっていきました。

ちなみにアンシアさんの番組的なものは、イギリスではお昼ごろよく放映されています。

このほかイギリスのお昼の番組によくあるのは、骨董鑑定番組(「開運!なんでも鑑定団」的な番組)、ガーデニング解説番組、お宅リフォーム番組。
(日本ではちょっと珍しいんじゃないかと思いますが、買った家を、持ち主である素人があれこれ改造しても、それが素敵なら、ちゃんと転売時の査定金額に上乗せされるので、みんな真剣です)
全部、いかにもイギリスらしいという感じのラインナップ。

日本も、
「『ゆく年くる年』の除夜の鐘中継か」
と見まごうほどに、同じタレントのゴシップやドロドロした事件を、各局一斉に扱うくらいなら、こういう、暮らしのお役立ち情報を(海外から輸入してでも)混ぜて、各番組変化をつけたほうがいいのではと余計なお世話ながら思ってしまいます。

(ああ、ちなみに、別に
「ミーの大好きなイギリスは紳士淑女の国ザンス、ゴシップなど皆さん興味ナッシング」
などと言う気はありません【←誰?】。

むしろイギリスのマスコミのほうがもっっっと熾烈です。正直ひきます。
ただ、なんとなくテレビは
「ためになるのと、毒のあるのと」
という番組の性質と、放映時間の住み分けがきっちりなされているような気がします。だから『除夜の鐘』にはならないようです)

余談ですが、アンシアさんの番組、たまにお国柄が出ます。

一番顕著なのは、物をためこんで部屋が散らかるタイプの人に、
「コレは全部チャリティーショップに持って行きなさい!」
と言うところ。

掃除のために不用品を手放さなければならない際、イギリス人が日本人より圧倒的に有利なのは、そうしたチャリティーリサイクルショップが非常に発達している点です。

イギリスでは、国内外の貧困層の人々への支援、病気治療のための寄付など、さまざまな理由で、各団体が資金集めのためのチャリティーリサイクルショップを経営し、品物の寄付を受け付けています。

これはケンブリッジに限った話ではなく、たいていの町に、何軒もそれぞれの団体のお店があるのが普通のようです。

お店や品物にもよるでしょうが、「寄付」ですから、引き取ってもらえるだけで、買い取りはしないというスタイルのお店が多いようです。

その代わり、ほぼ新品というものや、ブランド品などではなくても、「使えるのだけれどウチではもう使わない」というレベルの品物も持ち込むことができます。
(もちろん、バッチいのをそのまま持ち込むのは駄目ですが)

本当は使えるものを、捨てずに再利用してもらえる場に持っていけるというのは、掃除をする際にずいぶん心強い話ですよね。

それにしても今回(10月29日)印象的だったのは、
「大量のヘアピンを収納するのにはマグネットが便利!」
とおっしゃりながら、アンシアさんが、バターの箱大のマグネットでグワっ!とヘアピンを一気に捕獲したところでした。

本当に便利そう(≒面白そう)でしたが、しかし、あの大きさのマグネット、どこで手に入るのでしょう?(あと、そのマグネットの本来の用途は??)


アンシアさんの猫、きれいなオフィスで書類置きに鎮座の図。アンシアさんの猫.jpg
posted by Palum at 08:00| 日本の海外テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月19日

続 自然番組制作者 デヴィッド アッテンボロー氏 

どうも今回(2009年十月十九日【月曜日】夜八時〜九時半)BSハイビジョンで放映された
「アッテンボローの世界 両生類・は虫類 脅威の上陸大作戦」というイギリス国営放送BBC発の番組、二重音声でなかったようです……。
(か、わたしの周囲が個人的に録画設定を間違えたか……)。

アッテンボロー氏のあてたナレーションも一部聞こえますが、音声切り替えはできないみたいでした。どうもすみません。

日本の吹き替え技術と、声の味わいは世界一だと勝手に思っていますが
(滑川和男さんの声も、アッテンボロー氏同様、温かく、くっきりして知的で趣があります)、

「吹き替えで意味をきっちり理解→英語に切り替えてリスニング」
というのが英語の勉強にはなるので、どっちも聞けるようになっていなかったのは少し残念です。

どうやら、イギリスのBBC放送の番組をそのまま輸入したのではなく、NHK独自の取材や編集を経て構成された番組のようです。だから英語切り替えが無いのかもしれません
(かえすがえすも、こちらの機械の都合かもしれませんが)。

NHKBSハイビジョンでの、同シリーズ続編の放映は、2009年十月二十六日月曜日夜八時〜のようです。

※「アッテンボローの世界」の情報が掲載されたNHKのHP
http://www.nhk.or.jp/wildlife/
※次回放映「アッテンボローの世界 大型は虫類 進化の謎に迫る」の情報。
http://www.nhk.or.jp/wildlife/program/next.html

今回の番組「アッテンボローの世界」の中で、動物のすぐ側に座り、穏やかな中に、動物たちへの親しみと熱意をこめて解説をしている銀髪の紳士、このお方が、イギリス人に広く敬愛される偉大な自然番組制作者、デヴィッド アッテンボロー氏です。

彼は2009年四月、イギリスのアカデミー賞的な大賞、BAFTA(British Academy of film and television art)賞を受賞なさった際、
(受賞番組名「Life In Cold Blood【たぶん今回NHKで放映された番組はこれを土台にしていると思うのですが……】」受賞スピーチで、彼の番組に登場したコブラ、カエル、ウーパールーパー、カメレオン、亀にお礼をおっしゃっていました。

細かいことですが、授賞式で名前が呼ばれた際、座っていた席を立ち上がり、自分が通路に出てから、他のスタッフの肩を叩いて、先に送り出していたのも印象的でした……。

才能と実績豊かな年長者でありながら、とても謙虚なお方なのです。

スピーチの中でも、この賞が、自分ではなく、スタッフの働きによってもたらされたものであるというようなおっしゃりかたをなさっていました。

そして、共に受賞の壇上に上がっていたスタッフの名前をひとりひとり紹介し、最後には若い世代のスタッフに、BAFTAのトロフィーをお渡しして、栄誉を分かち合うことをお忘れになりませんでした。
一挙一動気配りが行き届いて、激カッコエエのです。

さっさと自分だけ壇上に行って、

「ありがとうございます。わたしが長年がんばったおかげです。わたしの才能と努力万歳。皆、見習うように。」

と、なってしまう人だって多いでしょうに。

ほんとうに人の上に立つ人とは、むしろ自分が控えめであっても、いや、あればあるほど、その実力と謙譲の輝きで、周囲が勝手に畏敬のまなざしで見上げずにはいられない人のことなのだなあと思わされました。


アッテンボロー氏のBAFTA賞受賞の際の動画が見られる、BAFTAのHPです。このページの左側、テレビのマークのついている隣の「Specialist factual」という見出しをクリックなさるとご覧になれると思います。
(「Factual」とは「事実の・事実に基づく」という意味なので、この場合、日本で言うところの「ノンフィクション」や「ドキュメンタリー」部門といったところでしょうか。動画内のほかのノミネート作品の気合入りっぷりにもご注目ください。イギリスのテレビは面白いものが多いです)。
http://www.bafta.org/awards/television/tv-noms-2009,709,BA.

アッテンボロー氏のスピーチ等の様子が紹介された、新聞「ガーディアン」誌の記事です。よろしければご参照ください。
http://www.guardian.co.uk/culture/2009/apr/26/bafta-television-david-attenborough-media-bbc



(訂正)
前の記事でアッテンボロー氏の受賞歴について、
「50年ぶりのBAFTA賞再獲得」とご紹介してしまいましたが、
「最初のBAFTA賞獲得から50年後の獲得」でした。
アッテンボロー氏が関わってBAFTA賞を獲得した作品はほかにもいくつもあるので、最初の文では不適切かと。

どうもすみませんでした。お詫びして訂正させていただきます。

posted by Palum at 22:57| 日本の海外テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

自然番組制作者 デヴィッド アッテンボロー氏

しばらくご無沙汰しておりました。また記事を書かせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

(要約文)
本日(2009年十月十九日【月曜日】)夜八時〜九時半、NHKのBSハイビジョンで
「アッテンボローの世界 両生類・は虫類 脅威の上陸大作戦」
という番組が放映されます。

十月二十五日(日)、二十六日(月)に再放送されるみたいです。(すみません、二回シリーズと言いながら、今週の第二回目の放映時間情報が、HPのどこにあるのかが見つけられなかったのですが……。とりあえず番組HPをご参照ください) 

http://www.nhk.or.jp/wildlife/

番組制作者のデヴィッド アッテンボロー氏は、全イギリス人の尊敬を集める御方です。
番組それ自体のレベルの高さも間違いありませんので、両生類とは虫類をハイビジョンでご覧になっても大丈夫な方にはとてもお勧めです。

(わが家族は、大正乙女のような感性の持ち主なので【……なぜ、わたしだけ……?】、自然番組全般がやや苦手で、とくにあの系統の生物のドアップはキツイらしく、わたしがいくら勧めても『アッテンボローさんが立派な方なのと、番組が素晴らしいのは、よくわかったけれど、今回だけは勘弁して』と白旗を振っています。絶対面白いのに……)


(本文)
実は、わたしもまだ、今回NHKで放映される番組を拝見したことが無いのですが、デヴィッド アッテンボロー氏という方が、いかに素晴らしい番組をお作りになり、またそのお人柄も魅力的であるかは、イギリス滞在時に多少知る機会がありました。

八十三歳になられた今も、優れた自然.文化を紹介する番組を作り続け、イギリスの国営放送BBCの草創期最大の貢献者のお一人とも言える御方。

自然に親しみ、化石を集めていた少年の頃そのままの生き生きとした好奇心に、今も世界中を飛び回るパワー、豊かな知性、謙譲の美徳を併せ持つ、イギリスの最高の紳士のお一人と申し上げて過言はないでしょう。

なにせ、滞在中出会ったイギリス人十人中十二人が、「あの方は本当に素晴らしい人だ」と言っていました。
(そして、その十人中十二人が皆、「あの方のお兄様のリチャード アッテンボロー氏もまた、素晴らしい方なのだ」と付け加えていました。
リチャード アッテンボロー氏は、役者で映画監督、「ガンジー」でアカデミー監督賞を受賞、「ジュラシックパーク」で実業家ジョン ハモンド氏を演じたことでも有名です。)

英語がよくわからないままイギリスに行き、テレビの英語など「???」だったわたしが、最初に
「あ、この人のおっしゃっていることは少しわかる……」
と思ったのは、このアッテンボロー氏の、ゆったりと落ち着いてくっきりとしたナレーションでした。

(役者さんでもないのにナレーションの名手としても有名で、この方の「This! is(以下略)」という力強い解説の始め方は、よくイギリスのテレビでモノマネされています。今回の番組でもお聞きになれるかと。)

おそらく今回の作品、原題は「Life In Cold Blood」だと思います。2009年BAFTA賞(イギリスのアカデミー賞的なもの)を受賞し、「最初の受賞から、ほぼ50年後にBAFTA賞を獲得した」その長年の一貫してすぐれたキャリアを賞賛されました。

彼がいかに自分の番組制作スタッフを尊重し(名誉独り占めとかしない)、動物にも愛情と敬意を払っているかはBAFTAの授賞式のスピーチからもよくわかりました。

まあ……は虫類と両生類ですから、苦手と思う方もいらっしゃるでしょうが、このアッテンボロー氏のチームが映像に捉えた動物たちは、種族を問わず、強く、賢く、生きることに真剣で、魅力的です。


デヴィッド アッテンボロー氏については、もっと書かせていただきたいのですが、とにかく今回のBS放映前に取り急ぎご紹介させていただきます


NHKプレミアム8「ワイルドライフ」のページのアドレスは下記のとおりです。
http://www.nhk.or.jp/wildlife/

「ワイルドライフ」内のアッテンボロー氏の番組の紹介ページアドレスは下記のとおりです。
http://www.nhk.or.jp/wildlife/program/next.html

posted by Palum at 12:26| 日本の海外テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする