NHKBS 放送情報 2023年1月7日(土)午後4:30 〜6:00
※2023年1月現在、動画配信サイトhuluでも、新旧「刑事コロンボ」シリーズが配信中
2023年01月06日
新刑事コロンボ「復讐を抱いて眠れ」(悪徳葬儀屋を名優パトリック・マクグーハンが演じたブラックユーモアが光る作品)
2022年09月10日
刑事コロンボ「だまされたコロンボ」成人男性誌オーナーが犯人の「新シリーズベスト」作品
「だまされたコロンボ」(1990公開)は、男性誌オーナーのブラントリーが、共同経営者のダイアンを殺害した容疑をかけられるストーリー。
最初に犯行が明らかにされる「倒叙」形式が多いコロンボのなかでは異色で、視聴者にも、被害者とされる人物の行方と生死がわからない展開になっている。
『刑事コロンボ完全捜査ブック』では「手がかりの美しさ」「鮮やかな幕切れ」を併せ持つ、「新シリーズのベストを争う一作」と評価されている。(p.156〜157)
NHKBS 放送情報 9月10日(土)午後4:25 〜6:00
※2022年9月現在、動画配信サイトhuluでも、新旧「刑事コロンボ」シリーズが配信中
(あらすじ)
人気男性誌「バチュラーズワールド」のオーナー、ブラントリーは、邸宅に美人モデルたちを集め、派手な生活を楽しんでいた。
彼の共同経営者で恋人でもあったダイアンは、彼との関係を断つために、イギリスのメディア王に自身の持ち株を売却しようとする。
(ダイアン)
そうなれば『バチュラーズワールド』の実権を失うことになるブラントリーは、ダイアンと激しく口論、ダイアンはロンドンへ出発したが、空港での目撃情報を最後に行方不明となる。
イギリス側の依頼をうけて捜査に乗り出したコロンボは、ブラントリーがダイアンを殺害し、遺体を隠したと推理する。
(見どころ1)犯人ブラントリーのモデル
ブラントリーの仕事と生活は、おそらく雑誌『プレイボーイ』の発刊者、ヒュー・ヘフナー(1926〜2017)がモデル。
雑誌名『バチュラーズワールド(直訳:独身男の世界)』も『プレイボーイ』のパロディになっているし、ブラントリーの豪邸「シャトー」のように、ヘフナーも「プレイボーイマンション」で美女たちと生活したことで知られている。
(「プレイボーイマンション」のプール)
(Image Credit:Youtube)
また、「シャトー」のラマやトナカイなどたくさんの動物と同様、ヘフナーも邸内に150頭以上の動物を飼育し、動物園資格を所有するほどだった。(※Youtube動画より)
ブラントリーがテレビのインタビューで、同席した雑誌のモデル、ティーナと婚約予定であると話すシーンは、ドラマ公開の前年にあたる1989年、ヘフナーが彼のフィアンセ(「プレイボーイ」のトップモデル)と同席したインタビュー映像に似ている。
(コロンボの聞き込みに答えるブラントリーとフィアンセのティーナ)
(1989年、インタビューに答えるヒュー・ヘフナーとフィアンセで後の妻のキンバリー・コンラッド)
(Image Credit:Youtube)
つまりドラマ制作当時、世間の注目を集めていた人物を、詳細な部分までモデルにして犯人像を作り上げている、かなりきわどい作品なのだ。
(見どころ2)マスコミの寵児ブラントリーの戦略
ブラントリーが、美女たちを引き連れ、高級ショッピングモールで繰り広げるイベント「買いまくり(Shop speer)」。
(Image Credit:Youtube)
時間内に、好きなものを好きなだけ買っていいと言われた美女たちが店に飛び込む姿を、マスコミが追いかけている。
(Image Credit:Youtube)
人々の嫉妬と羨望をかきたてる生活を披露して、世間の興味を惹きつけるブラントリー。
(これもおそらくヘフナーをモデルにしているのだろう)
金と美女を手に入れた成功者としての自分自身をブランドに、より大きなビジネス展開を企てる彼の生き様は、現代の、ネットとマスコミを巧みに操り、成功をつかむ人々の戦略に通じるものがある。
(Image Credit:Youtube)
彼を追うために、列車のように長いリムジンに無理やり乗り込み、「買いまくり」に向かう美女たちに囲まれるコロンボ。
(Image Credit:Youtube)
一見役得だが、よれよれのレインコートで、美女たちとマスコミにもまれながら、フラッシュを浴びるコロンボは、シリーズ内で一番状況に翻弄されているようにも見える。
1980年代末、アメリカが経済的繁栄を迎え、より鮮烈で刺激的であることが求められた時代(日本もバブル経済の頃)。
コロンボが「だまされた」事件の犯人は、そのキャラクターと、あの時代の潮流そのもののような狂騒でも、コロンボをかく乱している。
(見どころ3)ブラントリーのキャラクターと、イアン・ブキャナンの演技力(結末部ネタバレご注意)
設定上、「目線がチラチラして」(※)しまうシーンが多いが、がんばって集中して観てみると、実はブラントリーのシンボルのような、ハンサムだが「とってつけたような愛想笑い」の狭間に、ビジネスパーソンとしての抜け目のなさや、人を人とも思わない尊大な冷酷さが、ナイフの光のように閃いている。
(※「自縛の紐」で、水着の美女相手にしどろもどろになったときのコロンボの台詞)
吹き替えの中尾隆聖さん(バイキンマン、ドラゴンボールZのフリーザ役でも知られる)の声も、人々を平然と操る成功者の余裕を見事に漂わせているし、ブキャナン本人の「いかにもあの時代のハンサムなプレイボーイ」の声も面白い。
ブラントリーは、悪人であれ、同情の余地があれ、重厚な風格があった旧シリーズの典型的な名犯人たちとは正反対のキャラクターだ。
しかし、彼は享楽的な生活をしながら、それに溺れず、緻密な計算をして、成人男性誌を文化と巨大ビジネスにまで高めた。
(最初にコロンボが捜査に来た時、パーティーの大音量へのクレームを伝えに来たのかと思ったブラントリーは、「(あの派手なパーティーは)『ビジネス』だからやめる気はない」と、宣言している。)
快楽主義もここまで極めれば、軽薄を通り越して迫力がある。
重厚ではないが、「大物」ではあり、コロンボの対決相手にふさわしい。
(以下、結末部ネタバレ)
成功と快楽への飽くなき情熱、それを実現するための冷静な知能。
それが表に見える範囲の彼。
しかし、ブラントリーには、深層にもう一つの姿が秘められていた。
ブラントリーの衝撃的な犯行シーン。
雑誌と華麗な生活を奪われそうになった瞬間に現れた、秘められていた彼の姿、どの犯人たちよりもストレートな凶暴さが、あの犯行に現れている。
そんな危険な迷路のような内面を持つブラントリーが、コロンボの最後の推理を聴くシーンは見事だった。
彼に惑わされ続けてきたコロンボが、「美しい手がかり」によって、ついに彼を捕らえたとき、彼はもう笑わない。そしてマスコミを操った巧みな言葉ももう発しない。
いかにもあの時代らしい、キャッチ―でゴージャスなイメージのBGMを身にまとい、時代を踊らせていた男が、制止する。
暗く沈んでいくような音楽に覆われ、ただ、自分の罪を瞳に映して沈黙する。
ブラントリーは、その華麗さが「はぎとられた」沈黙の瞬間、新シリーズで最も印象的な名犯人となった。
ブラントリーの沈黙(英語音声)(※ドラマ結末部ネタバレ注意)Solving A Crime That Never Happened | Columbo
(見どころ4)「だまされたコロンボ」独自の「対決」
旧「刑事コロンボ」シリーズ(1968〜1978)では、犯人とコロンボの、真意を秘めた台詞の応酬が、「対決」の醍醐味となっていた。
「だまされたコロンボ」では、犯行の全貌が明かされていないし、美女たちの肢体と嬌声、マスコミの騒々しさにかき消され、犯人とコロンボの、一対一の静かな対決は見られない。
だが、ブラントリーとコロンボが、別の形で「対決」している瞬間がある。
婚約者の美人モデル、ティーナとともに、新聞や雑誌を広げ、ダイアン失踪を伝えるテレビを観ながら、自分たちが世間の注目を集めていることを喜んでいるブラントリー。
そこにコロンボが訪れ、二人が共謀してダイアンを殺害したのではないかと問いかける。
「ナンセンスだ。ぼくたちに容疑がかかったのは、ぼくたちみたいな不道徳な人種は、殺人も含めてあらゆる罪を犯しかねないという偏見のせいだ」
(Image Credit:Youtube)
ブラントリーはティーナを腕に抱いたまま、コロンボに事件を掲載した新聞や雑誌を投げつける。
「(シャトーを捜索してダイアンの遺体を見つけたいなら)やれよ、マスコミは大喜びさ。この雑誌も大喜びだ。さあ、やってくれ!ハッピーにしてくれ!」
されるがまま、笑みのむこうで、つくづく呆れているような、苛立ちを押し殺しているようなコロンボ。
(Image Credit:Youtube)
ブラントリーは、コロンボの存在に、旧世代の「中産階級の一般人」が持つ道徳の、硬直した偽善を見ている。
そして、それを嘲笑し、殺人容疑にすらひるまずに、強烈に挑発する。
自分たちの力の象徴である、マスコミの産物たちを投げつけて。
(コロンボとブラントリーの対決シーン)
An Identical Blonde | Columbo
この事件では、ブラントリー個人だけでなく、彼を取り巻く美女たちや、事件を追い回すマスコミ(さらにはそれを気にする上司たち)もコロンボを翻弄する。
このとき、コロンボがかつてないほど苦戦しながら「対決」し、ブラントリーの沈黙という形で、かろうじて勝利したのは、繁栄と欲望の華麗な狂乱が支配した、「あの時代」そのものだったのかもしれない。
(Image Credit:Youtube)
この作品の推理ドラマとして秀逸な点が詳細に解説されている。
シリーズの全作品について、制作事情から、日本の吹き替え声優陣の情報まで網羅され、挿絵も素晴らしい、コロンボファン必携の名著。
2022年09月02日
刑事コロンボ「殺意のキャンバス」コロンボの肖像画(ハリウッドの舞台美術家ヤロスラフ・ゲブラ氏について)
(コロンボと、犯人の画家バーシーニ〈パトリック・ボーショー〉)
(Image Credit:Youtube)(C) 1988 Universal City Studios, Inc. All Rights Reserved.
「殺意のキャンバス」(1988年)は、前妻、現在の妻、若いモデルの三人と複雑な愛情生活を送る画家バーシーニが、彼のもとを去ろうとした前妻を、溺死に見せかけて殺害するストーリー。
コロンボシリーズの名脇役ヴィト・スコッティとコロンボの愛犬ドッグが登場するほか、バーシーニの描く絵画の数々が見どころだ。
(Image Credit:Youtube)
(Image Credit:Youtube)
(Image Credit:Youtube)
何度見ても新しい!ミステリードラマの金字塔。豪邸で3人の女性に囲まれて暮らす天才画家バーシーニの声は、数々の作品の吹き替えなどで活躍した森山周一郎。 海辺の豪邸で3人の女性に囲まれて暮らす画家のバーシーニは、となりに住む前妻のルイーズから、再婚することを告げられる。彼女だけが知るバーシーニの重大な秘密がもれることを恐れた彼は、浜辺にいたルイーズを失神させ、溺死に見せかけた。だが遺体のある状況から、コロンボはバーシーニに接触する。ルイーズが悩まされていた悪夢の断片に隠されていた天才画家の秘密とは?
NHK放送予定:BSプレミアム 9月3日(土)午後4:28 〜
(以下、結末部ネタバレ注意)
コロンボの肖像画について
いきなり結末部を明かしてしまって申し訳ないが、この作品について、ぜひご紹介したい方がいる。
一度ドラマをご覧になった方は、バーシーニの描くコロンボの肖像画の出来栄えに驚かれただろう。
(Image Credit:Youtube)
この肖像画を実際に描いたのは、長年、舞台美術家としてハリウッドで活躍したヤロスラフ・ゲブラ(Jaroslav Gebr)(1926〜2013)という人物だ。
(Image Credit:Hollywood (gebrart.com))
1926年チェコで生まれたヤロスラフ氏は、1949年、クーデター勃発後に祖国から亡命し、1950年代にアメリカに移住した。
その後、ハリウッドで、「サウンドオブミュージック」、「マイフェアレディ」、「スティング」などから「24」まで、数々のドラマ、映画の舞台美術を手掛け、オーソン・ウェルズ、キム・ノヴァク、ジュリー・アンドリュースら、名優たちの肖像画も描いた。
ハリウッドスターの中にはヤロスラフ氏に、自身の所有する高額な絵画コレクションの複製を依頼し、真作は安全な場所に保管しながら、壁には彼の複製画をかけて楽しんだ人々もいた(そして誰も彼の複製と真作の違いがわからなかった)という。(※ヤロスラフ氏訃報記事より)
様々な時代、作風の絵を自在に描き分ける彼の才能は、犯罪者に目をつけられたら、そそのかされたり監禁されたりして、凄腕の贋作師にされてしまいそうだが、彼は舞台美術家という自分の才能を最大限に活かせる仕事で、50年間アメリカの映像作品を支えた。
大きな眼鏡の似合う知的な風貌も、そのミステリアスな才能も、どこかコロンボの名犯人を思わせてファンの心をくすぐる(この方のドキュメンタリーがあったらぜひ観てみたい)。
「殺意のキャンバス」も、彼の絵の力がなければ成立しない作品だ。
前妻ルイーズを捨てて再婚しながら、彼女に執着して隣の家に越し、若いモデルとも同棲しているバーシーニ。
挙句、ルイーズが彼の秘密を彼女の再婚相手(心理学者)に暴露するかもしれないと思い、殺害。
その後、現在の妻と若いモデルとの間に勃発した修羅場に悩まされ、自分が殺したルイーズの、穏やかな聡明さを、天を仰いで懐かしんでいる。
コロンボシリーズの犯人中、最も自業自得感の強いバーシーニは、控えめに言ってもクズ野郎だ。
しかし、そんな彼が、画家としては、やはり見事な才能の持ち主だったいうのが、このドラマのポイント。
そして、それぞれ知性もプライドもある魅力的な三人の女性が、「三人の中の一人」に甘んじてでも、バーシーニとの関係を断ち切れなかった理由も、絵の力がなければ表現しきれない。
人間としてはクズでも、画家としては天才で、彼女たちは、その才能に魅了されてしまった。
女性たちが彼の名声や金にしがみついているだけなら、ただの味気ない愛憎劇だが、バーシーニの、ヤロスラフ氏の絵が、彼女たちの人物像にも深みを与えているのだ。
ドラマのエンドクレジットは、コロンボの素晴らしい肖像画を背景に流れ、最後に、「Painted by Jaroslav Gebr」とヤロスラフ氏の名前が出て締めくくられる。
(NHK版だとカットされているかもしれないが、hulu配信では観ることができる)
実は、ヤロスラフ氏の絵は、すでにコロンボシリーズに何度も登場している。
(「二枚のドガの絵」に登場する現代画家の絵と、「忘れられたスター」の犯人グレースの肖像画〈おそらくほかにも使われている〉)
(「二枚のドガの絵」内の作品)
(Image Credit:Youtube)
(「殺意のキャンバス」内の作品〈コロンボがすごくじっと観てる〉)
(Image Credit:Youtube)
「殺意のキャンバス」、とくにそのエンドクレジットは、長年、コロンボシリーズとハリウッドに貢献してきたヤロスラフ氏の実力を、映像で「展示」している。
それは、自身も絵を愛するピーター・フォークと、コロンボシリーズ制作陣の、ヤロスラフ氏への感謝のしるしなのかもしれない。
ピーター・フォーク自身も画家として活動し、本人役で登場した名作映画「ベルリン天使の詩」(1987年)(註)には、彼がスケッチをしているシーンがある。
(Image Credit:Youtube)(Image Credit:Youtube)
ヤロスラフ氏のコロンボ肖像画のオリジナルは、現在「ピーター・フォーク財団」が所有している。
(あともう一つだけ)「四次元への招待(Night Gallery)」
(「四次元への招待」「復讐の絵画」の主人公ジェレミー(ロディ・マクドウォール)とヤロスラフ氏作の絵画)
(画像出典:映画ナタリー記事)
ヤロスラフ氏の絵画が重要な役割を果たした傑作として、ホラーオムニバス「四次元への招待(原題:Night Gallery)」がある。
四次元への招待 -日本語吹替音声収録コレクターズ・エディション- [DVD]
一枚の絵画にまつわる不気味な物語を描いた作品で、映画「猿の惑星」の脚本家として知られるロッド・サーリング脚本、彼が物語の案内人も務めている。(世にも奇妙な物語のタモリさんのような役割)
ヤロスラフ氏はこのシリーズのパイロット版(シリーズ化される前の作品)三作(1969年制作)の絵画を手掛けていて、彼の絵により、作品の重厚な不吉さに、凄みが増している。
(「四次元への招待」パイロット版トレイラー)
パイロット版三作のうちの二作に、コロンボの犯人役の俳優が主演(「死の方程式」のロディ・マクドウォールと、「権力の墓穴」のリチャード・カイリー)、のこりの一作はスティーブン・スピルバーグが監督しているので(コロンボの「構想の死角」担当)、コロンボファンに特におすすめだ。
個人的な思い出だが、子供のころにこのパイロット版第一話「復讐の絵画」を観て、夜うなされた。
(ヤロスラフ氏の絵が怖かったから)
うなされたのに、もう一度観たいと、ずっと探していた。
恐怖作品の中には、大人になったら「トラウマ」から「引力」、そして「圧倒」に変わる作品がある。
それは、恐怖を通じて、人間の愚かさや、怒り、悲しみといった、真実を突いた名作なのだ。
※2022年8月現在、動画配信サイトhuluで、新旧「刑事コロンボ」シリーズが配信中
(C) 1988 Universal City Studios, Inc. All Rights Reserved.
【画像引用動画(英語音声※ドラマの重要シーンや他の回の内容を含む)】
Nightmares | ColumboAll the Characters Played by Vito Scotti | ColumboCelebrate National Love Your Pet Day!Peter Falk On Columbo's Success | ColumboColumbo's Portrait Act I | ColumboColumbo's Portrait Act II | ColumboColumbo's Portrait Act III | ColumboThe Artist and the Detective | Columbo(※結末部)A Portrait of a Lieutenant | Columbo
註
「ベルリン天使の詩」(1987年)ヴィム・ヴェンダース監督
![四次元への招待 -日本語吹替音声収録コレクターズ・エディション- [DVD] - ロディ・マクドウォール, ジョーン・クロフォード, ラリー・ハグマン, ジョセフ・ワイズマン, ダイアン・キートン, バージェス・メレディス, ヘンリー・シルヴァ, ウィリアム・ウィンダム, ダイアン・ベイカー, ロッド・サーリング](https://m.media-amazon.com/images/I/41Lnb19Rg4L._SL160_.jpg)
四次元への招待 -日本語吹替音声収録コレクターズ・エディション- [DVD] - ロディ・マクドウォール, ジョーン・クロフォード, ラリー・ハグマン, ジョセフ・ワイズマン, ダイアン・キートン, バージェス・メレディス, ヘンリー・シルヴァ, ウィリアム・ウィンダム, ダイアン・ベイカー, ロッド・サーリング
刑事コロンボ「殺意のキャンバス」森山周一郎さんの名吹き替え
※2022年8月現在、動画配信サイトhuluで、新旧「刑事コロンボ」シリーズが配信中
(C) 1988 Universal City Studios, Inc. All Rights Reserved.
【画像引用動画(英語音声)】
刑事コロンボ「殺意のキャンバス」ホッパーとワイエスとの関係
NHK放送予定:BSプレミアム 9月3日(土)午後4:28 〜
❝彼女は私の完璧なモデルであった。彼女が完璧でありえたのは、一生懸命に良いモデルになろうとしていたからだ。画家とモデルの間には、ある関係が成立していなければならない。それは性的な関係ではなく、一緒のキブ・アンド・テイクの関係だ。モデルが冷たくて、自分がしていることに興味を示さない場合は悲劇だ。あるいは、モデルが自分のやっていることを仕事だと思っている場合も、だめだ。(中略)ヘルガは休みなしにポーズをとってくれた、かえって、私のほうがくたびれてしまうと、「何を言っているの、私はまだ疲れていないんだから、もっと続けましょうよ」と言うのだ。(「アンドリュー・ワイエス展」カタログ 1995 p.156「83 ローデン・コート」ワイエスによる自作解説)
❝(『完全版 ピーナッツ全集 9』p.299 1968年11月25日発表)
※2022年8月現在、動画配信サイトhuluで、新旧「刑事コロンボ」シリーズが配信中
(C) 1988 Universal City Studios, Inc. All Rights Reserved.
(当ブログ関連記事)
【画像引用動画(英語音声)】
2022年07月30日
刑事コロンボ「策謀の結末」酒と音楽を愛する陽気な詩人、そして冷酷なテロリストの名犯人
「策謀の結末」(1978年5月)はアイルランド出身の詩人で、ひそかにIRA(アイルランド共和国軍)の闘士として活動していたジョー・デヴリンが、武器の密輸資金をだまし取ろうとした銃の仲買人を殺害するストーリー。
シェイクスピア演劇から、「スター・ウォーズ」の声優まで幅広く活躍している個性派名優クライヴ・レヴィルが、犯人デヴリンを演じた。
アイリッシュウィスキーをこよなく愛し、バンジョー(アイルランド音楽でよく使われる弦楽器)をかき鳴らして温かな声で歌う陽気さと、少年時代からテロ活動に参加し、顔色一つひとつ変えずに裏切り者を「処刑」する冷酷さの、どちらもが彼自身である、底知れない男デヴリン。
アイルランドの豊かな文化と、苦難の歴史が透けて見えるこの名犯人は、ドラマのキャラクターとしては魅力的だったコロンボの犯人たちの集大成のような存在だ。
「刑事コロンボ」では、コロンボと犯人が、「罪を隠す者」と「暴く者」の静かな頭脳戦を繰り広げる一方で、互いに人間としては一目おく、不思議な交流が生まれることがある。
捜査に協力するふりをするデヴリンは、シリーズ中でも一番距離が近く、隣り合ったベッドに並んで横たわって話合ったり、アイリッシュウィスキーを傾けながら掛け合いをしたりする姿は、もはや旧知の友のように見える。
(いい加減なようで大変な切れ者なデヴリンは、全犯人中一番コロンボに似てもいる)
かつてコロンボは、姪を事故死に見せかけて殺害した男に復讐した小説家アビゲイル(ルース・ゴードン)の講演会で、(内心すでに彼女を疑いながら)こんなことを話している。(「死者のメッセージ」より)
❝わたくしは人間が大好きです。
今まで会った殺人犯の何人かさえ、好きになったほどで。
時には、好意を持ち、尊敬さえしました。
やったことにじゃありません。殺しは悪いに決まっています。
しかし犯人の知性の豊かさや、ユーモア、人柄にです。
誰にでもいいところはあるんです。
ほんのちょっとでもね。
これは刑事が言うんだから間違いがありません。
(壇上で話すコロンボと見つめる犯人アビゲイル)※英語音声Sometimes I Even Like The Murderers | Columbo
おそらくデヴリンも、コロンボにそう思わせた人物であり、デヴリンもまた、そう思っていたはずだ。
(アビゲイルとデヴリンは、金銭欲や保身以外の理由で犯行に及んだ点が共通している)
言葉通り、コロンボは誰に対しても「やったこと」は「悪いに決まってる」と、絶対に追及の手を緩めないが、彼らの「人間」を「犯罪」とひとくくりにして切り捨てたりもしない。
そして犯人も、対決の中でそういうコロンボの人柄に気づいていく。
思惑を隠した言葉を交わしながら、「敵ながらあっぱれ」という目で好敵手を見つめるコロンボと名犯人。それがこの作品の奥深い魅力だった。
決着がついても、笑顔のままのコロンボとデヴリンの姿は粋であり、旧「刑事コロンボ」シリーズの結末にふさわしい。(エンドクレジットの陽気なアイルランド音楽と、デヴリンの歌声も余情がある)
(※以下、結末部ネタバレご注意)
ドラマの結末、コロンボにアイリッシュウィスキーを勧めるデヴリン。
それに応じたコロンボは、ウィスキーボトルに爪で線を引いたあと、デヴリンを見て、こうつぶやく。
(Image Credit:Youtube)
「ここまで、ここを過ぎず(This far, and no farther)」
前にデヴリンとコロンボが酒を酌み交わした時、デヴリンが飲んでも良い量の目盛りとしてウィスキーボトルに印をつけ、酔いすぎないよう自分を戒めて言った台詞。
コロンボの言葉と爪でつけた線は、そのときの、刑事と犯人とは思えないような親し気なやりとりをふまえている。
それは、同時に、人としては魅力的だったデヴリンと、自分との心の距離について、彼に好感は抱いていても、境界線はしっかり引くことを、デヴリンと自分自身に示すものだったのではないだろうか。
コロンボは、デヴリンにただちに手錠をかけて連行したりはしない。
「どう、一緒にやらないかね」
(Image Credit:Youtube)
彼から、そうボトルを向けられれば、笑顔で受ける。
デヴリンが、負けを認めれば、暴れて逃げたりしないことはわかっている。
一緒に酒を飲める男であることも。
でも、自分を失うほど酔うつもりもない。
刑事として、犯人を見逃すつもりも。
「ここまで、ここを過ぎず」
ボトルに印をつけて、デヴリンをじっと見る。
(Image Credit:Youtube)
コロンボの、人懐こく、だが、抜け目ない表情は、(デヴリンの複雑な人物像とともに)ドラマ「刑事コロンボ」の魅力を象徴している。
(さらに、このドラマシリーズは「ここまで」という意味も含んでいる)
ところで、このコロンボの正面からの映像は、向かい合って座るデヴリンの視点とも重なる。
きっとデヴリンもコロンボの言葉としぐさの意味がわかっているし、それを不快だとも(酔わせて隙を見て逃げるなど)目論見が外れたとも思っていない(自分を負かした男が、そんなに甘くはないことくらいわかっている)。
コロンボの笑顔を見つめるデヴリンもまた、ウィスキーを勧めたときのままの笑みを浮かべているだろう。
(Image Credit:Youtube)
そういう二人の、絶妙の心の距離感を、観る者に想像させてくれる結末だ。
(結末)ウィスキーを勧めるデヴリンと受けるコロンボ※英語音声
※2022年7月現在、動画配信サイトhuluで、新旧「刑事コロンボ」シリーズが視聴可能
NHK BSプレミアム 放送予定
2022年7月30日(土)午後4:23〜午後6:00
https://www.nhk.jp/p/columbo/ts/G9L4P3ZXJP/
2022年04月01日
刑事コロンボ「祝砲の挽歌」コロンボVS陸軍幼年学校校長ラムフォードの静かな対決シーンに注目
NHK放送予定:NHKBSプレミアム 午後4:22〜午後6:00(98分)❝
何度見ても新しい!ミステリードラマの金字塔。本作でエミー賞を受賞した犯人役のパトリック・マクグーハンとピーター・フォークとの演技合戦に注目! 陸軍幼年学校の開校記念祝典で大砲が暴発し、理事長のヘインズが爆死した。経営難に陥った学校を男女共学の短大にしようとしていたヘインズ。彼と対立していた校長のラムフォード大佐が、伝統ある学校を守ろうと大砲に細工したのだ。コロンボは、祝砲を撃つはずだったラムフォードを狙った犯行と推理したが、現場に残されたある物から真実を見抜く。
※2022年3月現在、動画配信サイトhuluで、新旧「刑事コロンボ」シリーズが視聴可能
※2022年3月現在、動画配信サイトhuluで、新旧「刑事コロンボ」シリーズが視聴可能
【画像引用動画(英語音声※ドラマの結末シーンや他の回の内容を含む)】Best Murders of Season 4 | ColumboExplosion in a Military Academy | ColumboDid Columbo Ever Get That Pair of Socks? | ColumboThe Best of Patrick McGoohan | ColumboColumbo Spends the Night at the Military Academy | Columbo(※作品結末部)Columbo Solves the Cider and Murder Cases | Columbo
2022年02月26日
刑事コロンボ「愛情の計算」科学者とロボットによる異色の犯罪(コロンボの犬にもご注目)
「愛情の計算」(1974年)は科学者でシンクタンク所長のケーヒルが、彼の息子の研究盗作を暴露しようとした研究者を、車でひき殺して殺害するストーリー。
放送予定:NHK BSプレミアム:2022年2月26日(土)午後4時46分〜午後6時
※2022年2月現在、動画配信サイトhuluで、新旧「刑事コロンボ」シリーズが視聴可能
アリバイ作りのため研究所のロボットを共犯者として利用する異色のトリックが見どころだ。
(Image Credit:Youtube)
(このときケーヒルたちが研究所でシミュレーションしているのは「第三次世界大戦」の戦略。1970年代当時と現在の緊張感を考えさせられる)
犯人ケーヒルを演じたのは舞台出身で、アカデミー賞主演男優賞も受賞した名優ホセ・フェラー。
成功した科学者の冷たい威厳と、繊細な息子を守ろうとする父親の思いが混在するケーヒルを巧みに演じた。
(Image Credit:Youtube)
この作品で、ひとつ残念なのは、もともとは120分だった予定のストーリーが短縮されている点だ。
ケーヒルと被害者ニコルソンの口論の中で、「君はわたしを恨むあまり、息子を破滅させようとまでするのか」という台詞があるが、二人の確執にははっきりした原因があったのに、それを示すやりとりは、本編ではカットされてしまっている。
ニコルソンはケーヒルが「研究所を軍需工場の一翼を担う巨大なビジネスの場にしてしまった」ことに憤っていて、息子ニールの盗作の責任をとらせる形でケーヒルを所長の座から降ろそうとしていた。(※『刑事コロンボ完全捜査ブック』p.78より)
(冒頭の大戦シミュレーションも確執の伏線となっていたのだ)
厳格で気難しそうではあるが、どちらも理知的な人物であるケーヒルとニコルソンがなぜ、ここまで対立してしまったかの説明があれば、名優たちの演じたキャラクターがより鮮明になっただろう。
(被害者ニコルソンとケーヒル)
(Image Credit:Youtube)
(純粋な研究への情熱と、ビジネスと国益の追求の対立は、彼らの確執の原因として説得力がある)
一方、天才少年科学者スペルバーグ(スピルバーグ監督のパロディネーム)が開発した、少年らしさが反映されたSF映画を思わせるロボットのレトロなデザインと、相変わらず何をするわけでもないが、かわいいコロンボの犬が、緊迫感のある作品のアクセントになっている。
(スペルバーグとケーヒル)
(Image Credit:Youtube)
(ロボットMM7と握手するコロンボ)
(Image Credit:Youtube)
コロンボの犬のユーモラスな場面が多いので、彼のマニアにはそういう意味でも見逃せない一作だ。
※2022年2月現在、動画配信サイトhuluで、新旧「刑事コロンボ」シリーズが視聴可能
当ブログ 「愛情の計算」関連記事
【参考文献】
(画像引用動画)※英語音声、作品の結末部等重要シーンを含む(作品10分ダイジェスト)Columbo in 10 Minutes | Season 3 Episode 6 | Mind Over Mayhem(コロンボと天才少年とロボット)Boy Genius | Columbo(コロンボの犬登場シーン集 ※「愛情の計算」以外の作品の場面を含む)The Best Of Columbo's Dog | Columbo
2022年01月27日
『刑事コロンボ』シリーズ最高傑作「別れのワイン」放送
【NHK HP内あらすじ】何度見ても新しい!ミステリードラマの金字塔。ワイナリーを経営するカッシーニ兄弟の弟が遺体で見つかる。コロンボは犯行をどう暴くのか?視聴者アンケートで人気第1位!異母弟リックが所有するワイナリーの経営をまかされ、ワイン作りにすべてを捧げるエイドリアン。しかしてっとり早く金が欲しいリックは、大手の酒造会社にワイナリーを売ると宣言。激高したエイドリアンは、リックを激しく殴打。気を失った彼をワインセラーに運び、空調を切って置き去りにしたままニューヨークへと旅立った。数日後、帰宅したエイドリアンは遺体を海へ投げ落とし、ダイビング中の事故に偽装する。
※補足:ドナルド・プレザンスが出演する名画『大脱走』が2022年2月放送予定
大脱走 (アルティメット・エディション) [DVD] - スティーブ・マックィーンBSプレミアム 2022年2月28日(月)午後1時00分〜3時53分
第二次大戦下、ドイツの捕虜収容所からの脱走を計画した兵士たちの物語。スティーヴ・マックィーンのバイクでの脱走シーンが有名。
プレザンスは兵士たちの国外脱出のために偽造パスポートを作る贋作師コリンを演じている。
※2022年1月現在、以下で、「刑事コロンボ」が配信中
・Amazon WOWOWシネフィル
刑事コロンボ傑作選 別れのワイン/野望の果て [Blu-ray] - ピーター・フォーク
(画像引用動画)
2022年01月21日
刑事コロンボ「毒のある花」(脇役悪徳社長にホラー映画のレジェンド、ヴィンセント・プライス登場)
(コロンボとラング社長〈ヴィンセント・プライス〉)
Image Credit:Youtube
(コロンボと犯人のビベカ〈ベラ・マイルズ〉)
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「刑事コロンボ」「毒のある花」は、化粧品業界の社長であり、その美しさで自ら広告塔も務めるビベカが、会社の命運を左右するような化粧クリームの機密を、ライバル会社に持ち込もうとした研究員(彼女の元愛人)を殺害するストーリー。
ビベカの会社の吸収を狙うライバル会社社長ラングを、蝋人形作家の凶行を描いた「肉の蝋人形(1953年版)」やエドガー・アラン・ポー原作「アッシャー家の惨劇(1960年)」などに出演した、クラシック・ホラー映画のレジェンド、ヴィンセント・プライスが演じている。
肉の蝋人形(1953)(字幕版) - ビンセント・プライス,
ラングは金のためならなんでもやる男で、ビベカの会社の研究員カール(マーティン・シーン)から、クリームの機密を買い取ろうとしていた。
カールがビベカに殺害された後、聞き込みに来たコロンボに、知らぬ存ぜぬを通そうとしたが、カールの遺品にラング直通の電話番号があったことを知らされると、なぜそれを先に言わないと憮然する理不尽な人物。
(コロンボの聞き込みにしらばっくれるラング〈英語音声〉)
ビベカに「この50年間一度も真実を語ったことが無い男」と軽蔑され(クリームより前にも、ビベカの会社からアイシャドウの機密を盗んで自社製品としてヒットさせている)、自分の秘書のシャーリーにも非常に嫌われている人物。(このためシャーリーはひそかにビベカにラングの情報を流している)
(実に見事な「いけすかない顔」)
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(コロンボもよく思っていなさそう)
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このひたすら「食えない男」の役を、ヴィンセント・プライスのような大御所が演じたことが意外だが、ラングが完璧な「卑劣で強欲な人間」のために、ビベカがなんとしてもラング社への吸収を回避しようとして、結果殺人まで犯したこと、シャーリーがビベカ側のスパイになっていることに説得力が出ている。
(ラングと秘書のシャーリー)
冒頭、ファッションショーで会ったビベカとラングの、遠目には和やかだが、猛烈にけん制し合っている会話シーンは迫力がある。
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自分に魅力的な見せ場がある「もうけ役」でなくても、名優が脇役として犯人とぶつかると、その火花に照らされて、犯人の個性の輪郭が際立つのだ。
(この点、ロディ・マクドウォールが犯人役の「死の方程式」で、軽薄な甥を社から追放しようとして殺害される叔父を演じたベテラン俳優、ジェームズ・グレゴリーも素晴らしかった。)
(犯人ロジャー〈ロディ・マクドウォール〉と叔父バックナー〈ジェームズ・グレゴリー〉の口論 英語音声)
ところで、ヴィンセント・プライスは、マイケル・ジャクソンのファンにとっても、重要な人物だ。
世界最大のヒット曲「スリラー」
彼はこの有名な映像の、ゾンビが蘇るシーンのまがまがしい語りと、結末の不気味な笑い声を演じている。
(ヴィンセント・プライスの語りのシーン)
ヴィンセント・プライスが1987年、13日の金曜日のトークショーで、その語りと笑いをテレビではじめて再現している映像が、2021年にネット上であらためて話題となった。
ゲストとしてスタジオにエレガントに座っているヴィンセント・プライスは、ホラーどころか、悪徳社長ラングを演じたことさえチラとものぞかせないような、にこやかな紳士だ。
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しかし、司会者の「あのスリラーの声を演じてほしい」という頼みに了解すると、照明が落とされ、音楽がはじまった瞬間、大きな影を生む彫りの深い顔に、悪魔の笑みを浮かべて、地獄の底から湧き上がるような声を響かせる。
Image Credit:Youtube

Image Credit:Youtube
その切り替えと迫力に、観客は拍手喝さいを送っていた。
(悪魔の高笑いをしていたヴィンセントの声と表情が、拍手に包まれ、スタジオが明るくなるにつれ、人間に戻っていくのも印象的)
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動画を観た人々もこの圧巻の演技に賛辞を送り、海外掲示板には、ヴィンセント・プライスに会ったことがある人物から聞いた話として(恐ろしい役を数多く演じていたが、本当の彼は)「『後ろから背中を刺されるような詐欺師ばかりの業界で、彼は正真正銘の良い人であり、彼以外にそんな人と出会ったことはなかった』と教えてもらった」と書き込んでいる人もいた。(らばQより)
また、2013年には、イギリスの代表的ハードロック・バンド「ディープ・パープル」も、恐怖の象徴として、彼のクラシック・ホラー映画をオマージュした曲、ずばり「ヴィンセント・プライス」を発表している。
(最後の一瞬までひねりが効いていて、ハードロックが好きな方ならおすすめのMVだ。)
ヴィンセント・プライスは、その唯一無二の演技と声で、今も、クラシックホラーを愛する人々を魅了し続ける、不滅のアイコンなのだ。
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参照記事: