2014年01月18日

続ドラえもんアメリカへ(アメリカ版Amazon電子書籍でドラえもん発売)読者レビュー概要ご紹介

先日、ドラえもんの電子書籍版がアメリカのアマゾン(ネット通販会社)で販売開始(2013年末より)というニュースをご紹介いたしました。過去記事はコチラ
(商品購入ページはコチラ

 今回は、この商品についてアメリカの方たちがどう言っていらっしゃるかの概要をご紹介したいと思います。(レビューページはコチラ
(わたしのアテにならない語学力による上、とてもざっくりと意訳しただけなので、だいたいこんな感じのことを言っているんだなくらいに思っておいてください〈汗〉)
 
(タイトル:ついにアメリカに。間違いなく待っただけの価値のある作品です)

 ドラえもんのキャラクターを最初に見たのは香港に旅行に行ったときでした。
 以来、どうしてアメリカの誰もこの漫画を輸入しようとしないのかと不思議に思ったものです。結局これは今に至るまで実現しませんでした。アジアの多くのファン(そしてアメリカのディープなオタク)が言うとおり、このシリーズは間違いなく良作です。
 このシリーズの中心人物はノビー(日本名はのび太)というほとんど日本版チャーリー・ブラウン(補:スヌーピーの飼い主の少年)のような少年です。
 のび太は近所でもっともツイていない子で、何をやってもまともにできません。それが彼の未来の子孫に恐ろしい影響を及ぼすため、彼のひ孫のソビー(セワシ)が、彼を助けるためにロボット使用人(補:ドラえもんのこと)をのび太のもとに送り込みます。
 このシリーズは子供と同様に大人をも失望させませんし、「ナルト」や「ワンピース」のような、日本のアニメや漫画によくある暴力的場面もありません(どちらもいい作品ではありますが、小さな子を持つ親からすると好ましくないでしょう)。
 ドラえもんは子供からコアなオタクにまで訴えかけるものをもち、先ほど述べたような作品とは異なるタイプの魅力を持つ漫画として、親も安心して子供に読ませることができるものです。キンドル等を持っているなら、ホリデーシーズンにお子さんに買ってあげる作品として強くお勧めします。

 原文は以下の通りです

(It's finally in the US, and was definitely worth the wait)
I remember first seeing the Doraemon character on a trip to Hong Kong back in June 2007. From that point on, I was wondering why no one in the United States was willing to import this Japanese franchise to the United States. It's true, this manga series has never made it to the US, until now. I have to say this series is as good as many of its fans in Asia say it is (and of course the few American otaku who have heard of him just by being basement dwellers). The series focuses on a boy named Noby (or "Nobita" as he's called in Japan) who is pretty much like a Japanese Charlie Brown. He is the unluckiest kid on the block and just can't seem to get anything right. It has a horrible effect on his future descendants, so his great grandson, Soby (Sewashi), to send his robotic servant out to help him. This series does not disappoint when trying to appeal to kids and adults alike, as anime and manga in general are being stereotyped as violent action shows thanks to the likes of Naruto and One Piece (which are both still good, but probably wouldn't be liked by parents of young children), Doraemon is an example of a series that can appeal to kids and hardcore otaku alike, and parents can trust the stories in this manga to be appealing without the tropes I mentioned before that they most associate with anime nowadays. It's a definite must in my book if you have a Kindle and want to shop for eBooks for your children online here at Amazon.com this holiday season.
(Matt Norcross氏のレビュー)

 のび太がチャーリーブラウンに似ている(a boy named Noby who is pretty much like a Japanese Charlie Brown.)というのはナルホドと思いました。確かに二人とも心優しいけれど何をやってもうまくいかないというところがあります。
 それに人間以外の相棒(ドラえもんとスヌーピー)がいるところも。

 余談ですが、ここで、「非常にツイテない子で、何をやってもだめという性質が、彼の未来の子孫に恐ろしい影響を及ぼす(He is the unluckiest kid on the block and just can't seem to get anything right. It has a horrible effect on his future descendants)」というのが具体的にどういうことかご説明させていただくと、のび太が就職できずに立ち上げた会社が火事を起こし(そのときの写真を見る限り社長自ら花火で遊んでいたかららしい〈なんでだ〉)、おそらく元からうまくまわっていなかったことも手伝って借金まみれになるという展開です(その返済が曾孫セワシ君の代まで続いている)。会社丸やけ記念.png

 借金取りに詰めかけられて胸ぐらをつかまれているのび太を、子だくさんの妻ジャイ子(歴史が変わる前は彼女がのび太の嫁〈そして年を追うごとにジャイ子はふくよかに、のび太はやつれていく……〉)がなんとかしろ的になじっている様子が記念写真におさめられています(誰が撮ったんだ)。

借金取りおしかけ記念.png


 この方のおっしゃるとおり、子供に最適な漫画なんですが、こういうシビアさはむしろ「ナルト」にも「ワンピース」にも無いよな……。

 ちなみにこのエピソードはてんとう虫コミックス1巻、第一話に収録です。

ドラえもん 1

 もう少しの読者レビューも簡単にご紹介いたします。

 (タイトル:ドラえもん……ついに!イエーイ!)←明るいなあ……。
 これは昔の、1960年代の漫画です。
 アジアの漫画レイアウトなので、普通に読もうと画面をスワイプしてみたら何も起きませんでしたハッハッハ(アメリカの漫画は左から右に展開するので、逆に動かさないといけないということかと)ドラえもんはとても面白いです。日本版ミッキーマウスとでもいうキャラクターで、アジア中で人気があります。アメリカは日本での最初の発売から40年以上経ってからこれを見出しました。そして驚くべきことに発売から40年経った作品なのに、物語、冒険、秘密道具は今の我々にも新鮮に映ります。

(Doraemon…finally! Yay!)
OK, these are the older comics, tracing back to the 1960s. Doraemon will look better. Funny that pages turn the "Asian" book way so that when I first swiped the screen the "normal" way, nothing happened. Ha ha! Doraemon is so much fun. It is the Mickey Mouse of Japan and wildly popular across Asia. America is only discovering it more than 40 years after it was first published. And the amazing thing is that even if it's 40 years ago that Doraemon was first published, the stories, the adventures, and gadgets remain fresh in our time.
(wonkifer氏のレビュー)


 他にも数件レビューがありますが、皆さんかなり予備知識があるようで、概して「やっとアメリカにも到着したか」「全く古びていない作品」「大人にも子供にも面白いよ」ということを好意的に書いていらっしゃいます。とても的確な意見だと思い、それこそ日本のコアなオタクである私も読んでいて嬉しく思います。

 確かに日本の漫画が海外で支持されている理由の一つである「絵の華やかさ」がドラえもんにはありませんが、一番丁寧にレビューを書いてくださっている方が触れている通り、代わりにこの作品にはスヌーピーのようなキャラクターの個性とセリフの機微があります(あと子供の世界も案外大人同様せちがらいってさりげなく書かれているとか……)。スヌーピー同様にキャラがまるっこくてカワイイのに、言ってることは深いってギャップも相通ずるものがある。
 
 お子さんたちは言うまでもありませんが、スヌーピーのカワイサの裏にある哲学を愛するアメリカの大人が、併せてじっくり読んでくださるといいなあと思います。

 しかし今回思ったのですが、「ドラえもん」がようやくアメリカ上陸ということは、おそらく「サザエさん」(4コマのほう)もまだ一般には知れ渡っていないでしょう。それにこれはもっと売り出しにくいかもしれません(完全に「日本の普通の人の暮らし」がベースですから)。

 それから、文学の世界だと、現代作家や、耽美的ないかにも日本らしい作品を書いている作家に比べ、意外と夏目漱石のウケが悪いです。(いちおうイギリスの本屋で傾向を確認してきた。なくはないのですが、あんま置いてないのです。)
 わたしは上記3つが日本の漫画・小説の最高峰、世界にも類を見ない名作だと思っているので、よりにもよってこの作品群が無冠の帝王状態になっているのがなんか残念です。

 今後この良さがもっと広まってくれることをせつに願います。勿論日本の人たちにも。だってホントすごいんだから。

 読んでくださってありがとうございました。
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posted by Palum. at 11:24| ドラえもん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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