2014年03月31日

(おススメ動画)ブリテンズゴットタレント出場者たち3 Charlotte and Jonathan (シャーロット&ジョナサン〈オペラデュオ〉)、Attraction(影絵劇グループ)

本日もイギリスのオーディション番組「ブリテンズゴットタレント」の中から、個人的に好きなパフォーマンスについてご紹介させていただきます。

この番組の出場者についてご紹介させていただいたその他の記事は以下のとおりです。

 ・シャヒーン・ジャファーゴリ(当時12歳の歌手)
 ・スタブロス・フラットレー(ギリシャ系オモシロ父子ダンス)
 ・映画「ワン チャンス」ご紹介記事(歌手ポール・ポッツ氏のオーディション動画リンクあり)
 ・Diversity(ダイバーシティ)(ダンスグループ)
 ・ジュリアン・スミス(サックス奏者)
アシュレイ&パッヅィー(少女と犬のダンスコンビ)
・(番外編)ボグダン・アリン・オータ(ピアニスト)「ノルウェイゴットタレント」のファイナリストですが、個人的に好きなので貼らせていただきました。やりとり英語なんでリスニングにも使えます。

●Charlotte and Jonathan (シャーロット&ジョナサン)
 
 2012年ファイナリスト10代の学生二人のオペラデュオ。(以前、映画「アンコール!」ご紹介記事でも動画リンク貼らせてさせていただきました。)先生に勧められてコンビを組んでオーディションに参加。

 どうぞ動画をご覧ください。

 

 外見にコンプレックスを持ち、からかわれもしていたジョナサンは、いつも自分を守ってくれるシャーロットがいてくれなかったらとてもこんなところには来られなかったというほど引っ込み思案な性格だったそうですが、17歳とは思えない壮麗とでもいうべき美声を披露します。

 (イケメンとはいえない外見、おとなしい性格に驚異の歌声という点では初代王者ポール・ポッツ氏を彷彿とさせる演者です。)

 ここでサイモン氏がジョナサンに対し、「一人でオーディションを続ける気はないか」と酷な提案をしていますが(このときに限らず、片一方の方が突出していると思ったときよく言っています。)、ジョナサンは「デュオで来たのですからデュオとして続けます」と答え、観客の喝采を浴びていました。

 シャーロットはこの出来事をバネに、持ち味の朗らかな声質に加え、次第に声量をあげ、勝ち進むとともに、「君らはデュオで良かった」とサイモン氏に言わせることに成功しました。

 得票数において、アシュレイ&パッヅィーに僅差で敗れましたが、感動的なパフォーマンスです。

●Attraction(アトラクション)

 ハンガリーの影絵劇グループ(shadow theatre group)。

 2013年ブリテンズゴットタレント優勝者で、外国人参加者としてはじめてこの番組の頂点に登りつめました。



 スクリーンの向こうで人が組み合わさって、構成する影絵で、遠近を利用し、人や建物、樹木や動物までも演じ、そのなめらかな動きの美しさと静謐な象徴性で審査員、観客らの心をゆさぶり、一組の家族が戦争によって父親を失うという物悲しいストーリーに多くの人が涙しました。

 私も何度観ても泣いてしまうのですが、不思議です。美しいからでしょうか。それとも影というものには、なにか、人の思い出に直接訴えかける力が秘められているのでしょうか……。

 今回は以上です。これからも、イギリスに限らずこのような魅力的な動画があったらご紹介させていただきたいと思います。

 読んでくださってありがとうございました。
posted by Palum. at 17:35| おすすめ動画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月30日

(おススメ動画)ブリテンズゴットタレント出場者たち2,Ashleigh and Pudsey(アシュレイ&パッヅィー)〈少女と犬のダンスコンビ〉

本日もイギリスのオーディション番組「ブリテンズゴットタレント」の中から、個人的に好きなパフォーマンスについてご紹介させていただきます。

この番組の出場者についてご紹介させていただいた過去記事は以下のとおりです。

 ・シャヒーン・ジャファーゴリ 
 ・スタブロス・フラットレー
 ・映画「ワン チャンス」ご紹介記事でもポール・ポッツ氏のオーディション動画リンクあり
 ・Diversity(ダイバーシティ)
 ・ジュリアン・スミス

Ashleigh and Pudsey(アシュレイ&パッヅィー)

 16歳の少女アシュレイと6歳の犬パッヅィーのダンスコンビ。2012年のブリテンズゴットタレント優勝者です。

 まずは動画をご覧になってみてください。



 ダンスに合わせて人と犬が踊るパフォーマンスはイギリスでは珍しくないようで、過去にも素晴らしいコンビがいたのですが、パッヅィーの凄いところはステップです。特に動画3:18秒あたりから30秒まで、ほぼずっと2本足で歩いています。

司会者のアント&デックが「人間みたいに歩いている!」と言いましたがホント、音楽に合わせてトコトコ歩くすがたは、中にちっちゃい子でも入っているみたいでした。

 それにしても彼はアシュレイが好きなのでしょうねえ……(美人なだけでなく面倒見がよさそうで、話し声がいつも笑っているみたいなとても素敵なお嬢さんですから気持ちはよくわかる。)演じている最中パッヅィーが口をぱかっとあけて笑顔っぽいのもカワイイ。

 いや、アシュレイがしゃべっているときに彼女と相手を見る瞳のキラキラとしていかにも賢そうなところからして感動的です。

(冗談抜きで、なんで頭と性格の良い犬の瞳ってあんなに澄み光っているんでしょうね。性格が悪くて怠け者の上にドライアイなのでなにがどうなるとああなれるのか不思議で仕方が無い。〈中身を治して目薬をさせ〉)

 ちなみに、このコンビ、ちゃんとファイナルまで繰り返し内容を変えてます。パッヅィーすげえ……リアルに「振付け覚え脳」で大敗北している自信があります(哀)。

 ところで、いつも辛口なサイモン氏が実は相当な犬好きらしいというのが、この動画で明らかになります。

 普段の彼のキャラを知る人からは「この人誰?」と言われそうなぐらい(前回記事のジュリアン・スミス氏が演奏はじめるまでの不機嫌丸出し顔と見比べてみてください。)登場シーンから「ほんわ〜」みたいな笑顔でしたし、「He is gorgeous」「cute」と言っています。

(「キュート」はともかく、日本人には「ゴージャス」ってなんか豪勢とか華やかなものに使うイメージがありますが、どうも容姿の良い動物にも使うみたいですね。)

 別の動画(ファイナル直前の映像)でしたが、おそらくは演技終了後、なんか嬉しそうに「うーん、本当にかわいいねえ〜(愛)」みたいな態度でパッヅィーナデナデしてました(笑)。

 このパッヅィーの映画「Pudsey the movie(パッヅィー ザ ムービー)」がイギリスで2014年夏に映画公開されるそうです。
(パッヅィーの声はブリテンズゴットタレントで審査員をしている俳優でコメディアンのDavid William氏〈デイヴィッド ウィリアム〉が担当するそうです。)

 オーディションでサイモン氏に「いずれはオスカーをとれるようになると思うかい?」と聞かれ、アシュレイが「はい!」と元気に答えているときに、「できますとも!」みたいな顔をしていたパッヅィー、これからの活躍が楽しみです。

(なんかあまりいじらずに、パッヅィー本来の、あの楽しそうに演技する性格の良さ、賢さカワイサの出た作品だといいなあと思います。最近の動物映画、動物の良さ加工しすぎと思うの多いんで……〈究極無加工は刑事コロンボの犬ですが……出てきても別にためになることをしない。しかし最高に可愛いです。〉個人的には「奇跡の旅」の犬猫の撮り方が一番好きでした〈マイケル・J・フォックスが声優担当〉。いずれご紹介させていただきます。犬好き号泣必至の名作です。)

奇跡の旅
 映画紹介記事はコチラ。予告編の動画も観られます。
http://www.digitalspy.co.uk/movies/s107/britains-got-talent/news/a540278/pudsey-the-movie-britains-got-talent-dog-in-first-trailer-video.html

 本日は以上になります。また明日、おススメ動画をご紹介させてください。

 読んでくださってありがとうございました。
posted by Palum. at 16:15| おすすめ動画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月29日

(おススメ動画)ブリテンズゴットタレント出場者たち1,Julian Smith(ジュリアン スミス〈サックス奏者〉)


 先日イギリスのオーディション番組「ブリテンズゴットタレント(Britain’s got talent)」のうち、2009年王者「Diversity(ダイバーシティ)」について少し情報と動画をご紹介させていただきました。

 その他、この番組の出場者についてご紹介させていただいた過去記事はコチラです。

 ・シャヒーン・ジャファーゴリ君(当時12歳ながらマイケル・ジャクソンの「Who’s loving you」を歌い、その中性的だが堂々たる歌声で喝采を浴びた。美声は無論のこと、辛口審査員サイモン・コーウェル氏に別の曲の歌い出しを止められるというハプニングの後にこのパフォーマンスを見せた安定感が圧巻。)
 ・スタブロス・フラットレー(ギリシャ系ぽよオモシロ父子のダンスコンビ。フラットレーはイギリスでは知らない人のいないアイリッシュダンスのレジェンド、マイケル・フラットレーから来ているが、パフォーマンスの味自体はなんか違う。)

 この番組の初代王者ポール・ポッツ氏を描いた映画「ワン チャンス」についての映画ご紹介記事でもポール氏のオーディション動画リンクを貼らせていただいています。

 本日から数回に分けて、その他、私がいままで観た中で、好きだったパフォーマンスの動画とパフォーマーの方々の情報を簡単にご紹介させていただきます。

●Julian Smith(ジュリアンスミス)(前回記事でご紹介したDiversityのパフォーマンスにも出演していた人です。)

 2009年ファイナリストのサックス奏者です。

 風渡る豊かな清い川の流れを思わせる、透明で広がりのある音で「Somewhere」を奏で、審査員アマンダに「サックスを聴いて初めて泣いた」と言わしめました。



 どことなく求道者を思わせる真摯な風貌や話し方にスタイリッシュなファッションのコンビネーションが個性的。

(音も観た感じ通り、「誠実で力強く温かい〜大人カッコイセクシー」まで幅広い感じです。)

この人の格好、30代後半にしていい感じに着崩していてすごく大人オサレだと思うんですが、「雑誌コーデそのまんま」にも「カジュアルを狙ったつもりがだらしなくて若作り」にもなっていないのはやっぱり内外中身がいいからですかね)

 個人的には実力者ぞろいの2009年でも屈指の魅力ある演者だったと思うのですが(ファイナルでは得票数で第3位)、i-tune販売やHMVのダウンロードは可能みたいだけれど、CDがお店では簡単に手に入らないらしいのが残念(ルーマニアのピアニストBogdan Ota(ボグダン・オータ)氏といい、CDいろんな店舗で流通させるには、なんかシロウトの知らない壁があるんですかね。)。

 疲れたときとかに目を閉じて、この人のこの曲をイヤホンで聴くと脳の疲れがサラサラと取れていきます。音楽に対する真摯な思いが、この音の呼吸から伝わってくる感じです

ジュリアン スミス氏の公式HPはコチラ(「Somewhere」等視聴ができます。ホントいい……)
http://www.juliansmithsax.co.uk/

 本日は以上です。明日もおススメ動画紹介をさせいただきますので、よろしければご覧になってください。

 読んでくださってありがとうございました。
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2014年03月28日

(おススメ動画)Diversity(ブリテンズゴットタレント2009年優勝のダンスグループ)

 先日映画「ワンチャンス」についてご紹介記事を書かせていただきました。(まだ観ていないのですが、映画の背景を少しだけ……)

 本日は、この映画の主人公ポール・ポッツ氏を世に知らしめたイギリスのオーディション番組「ブリテンズゴットタレント(Britain’s got talent)」のうち、2009年王者「Diversity(ダイバーシティ)」について少し情報と動画をご紹介させていただきます。

 Diversityオーディション登場時の動画。


 
Diversityのウィキペディア記事は以下の通りです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Diversity_(dance_troupe)

 2014年現在も活躍中で、秋冬にはライブツアーがあるそうです。観たいなー……日本にも来てくれればいいのに……彼らのパフォーマンスは誰が観てもカッコイくて面白いんですよ。

 Diversityの公式HPはコチラ。
 http://www.diversityofficial.com/
 ツアー情報はコチラです。
 http://www.diversityofficial.com/tour

 Diversityは兄弟と仲間達で構成されたダンスグループで、独創的な振付けとチームワークで魅せる斬新なパフォーマンスで、スーザン・ボイルさんをおさえて優勝しました。

 オーディション映像で喋っていた長身ハンサムな青年がリーダーで振付け担当のAshley Banjo(アシュレイ・バンジョー)。メカニックな動きから、クラシック、音楽以外の音声を利用したユーモラスなものまで融通無碍に取り入れた多彩な振付けができる人です。あと、他のパフォーマーとのコラボがとてもうまい。その年旬な人や、自分たちには無い技術を持つ人たちと巧みに組めるから今でも評価が高いんでしょうね。
 (余談ですが、彼を見るたびに、なんて「スラムダンクのキャプテンとかにいそうな人だろう」と思います……なんか顔立ちとか体格とか汗もまぶしそうな感じとか……)
 ちなみにDiversityの中でよく宙を舞っているフワフワ頭に眼鏡という超オシャレな少年はPerri Kiely(ペリ・キーリー)

 登場時は13歳くらいで、目がくりくりして中性的な顔立ちなので、「ヒップホップコナン君」といった趣でした。今でもそのルックスと高いダンス技術でメンバーの中でもひときわの人気者です。

 Diversityの特色として、ダンスでありながら「美しい」、「カッコイイ」というところを表現するだけでなく、ダンサーの一部が舞台セットの一部のようになったり、動きをずらして観る人の空間や時間の感覚を崩して見せるというトリッキーな動きを見せて、「新しさ」を打ち出しているところがあります

 なお、この年はFlawlessという青年ダンスチームも登場しており、身体能力と技術の高さではDiversityを上回っていたかもしれませんが、「斬新」「面白い」という点が得票を分けたようです。しかしFlawlessもホンット凄かった(彼らも2014年春にツアーがあるそうです。)。ブリテンズゴットタレント史上に残るダンスグループの名勝負でしょう。

 Flawlessのオーディション動画はコチラ。


 
 以下、個人的に好きなDiversityの動画リンクを貼らせていただきます。
 
 Diversity優勝時の動画

 

音を巧く使い、また、帽子や手で彼らを審査するブザーを演出するなどの笑いどころも入れてあります。スーザン・ボイルさんら他のパフォーマンスも素晴らしかったのですが、これはやっぱり「勝つ」作品だと思いました。

 Diversityはマイケル・ジャクソンの「This is it」ツアーで共演する予定だったそうですが、マイケルの急死のためにその夢はかなわないままに終わりました。
 その後彼らはマイケルに捧げるダンスをいくつか作っています。これもその一つ。

 

 個人的にはこれがDiversity映像のなかで一番好きです……。ちなみに、ミニ・マイケルみたいなダンサーはおそらくTheo Mini King of Pop、「Got to dance」というダンスオーディションで活躍した少年だと思います。
そして、サックス奏者は2009年ファイナリストのJullian Smith(ジュリアン・スミス)。確かな技術に誠実な人柄のにじみ出た素晴らしい音を奏でる奏者でした。この演奏も大人の男の気合とカッコよさ満点です。

 この方の演奏も大好きなんで、「マイケル」×「Diversity」×「Jullian Smith」という僕的夢のコラボでした。なんて粋なんだイギリス……。

 以上、Diversityの好きな動画をご紹介させていただきました。
 当ブログその他ブリテンズゴットタレントの名パフォーマンスについてのご紹介記事は以下のとおりです。

 ・シャヒーン・ジャファーゴリ(当時12歳の歌手)
 ・スタブロス・フラットレー(ギリシャ系オモシロ父子ダンス)
 ・映画「ワン チャンス」ご紹介記事(歌手ポール・ポッツ氏のオーディション動画リンクあり)
 ・Diversity(ダイバーシティ)(ダンスグループ)
 ・ジュリアン・スミス(サックス奏者)
アシュレイ&パッヅィー(少女と犬のダンスコンビ)
・(番外編)ボグダン・アリン・オータ(ピアニスト)「ノルウェイゴットタレント」のファイナリストですが、個人的に好きなので貼らせていただきました。やりとり英語なんでリスニングにも使えます。

 読んでくださってありがとうございました。
posted by Palum. at 23:07| おすすめ動画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月27日

(ご紹介編)映画「ワンチャンス」

 まだ観に行っていないのですが(すみません……〈汗〉)、本日は最近(2014年3月21日)公開されたイギリスを舞台とした映画「ワンチャンス!」についてと関連動画を少しご紹介させていただきます。

 公式HPはコチラ
 http://onechance.gaga.ne.jp/index.html?type=fc
予告編動画はコチラです。


 日本でも有名になったイギリス発のオーディション番組、「ブリテンズゴットタレント(Britain’s got talent)」初代優勝者ポール・ポッツのこれまでの人生を描いた作品だそうです。
 
 携帯電話販売のアルバイトをしていた冴えない風貌の男性が「誰も寝てはならぬ」を驚愕の美声で歌い上げて喝采を浴びる姿はイギリスのみならず世界中で話題になりました。

(ポール・ポッツ氏オーディション登場時の動画)


しかし、ここに至るまで、彼が夢を諦めずに努力し続けたというストーリーは、他の国ではあまり知られていないところで、映画はその部分に焦点をあてて描いているそうです。

 監督は「プラダを着た悪魔」デヴィット・フランクル。

 そして製作はこのブリテンズゴットタレントの毒舌審査員として有名な音楽プロデューサー、サイモン・コーウェルです。
(映画にも本人役で登場しています。予告編の中の「ま、どうぞ」とポールにパフォーマンスをうながす感じ悪そ……ゴホゴホ、鷹のような目をした人が彼です。)

今回公式HPを観て初めて知ったのですが、この方、ワン・ダイレクション〈ただいまdocomoのCMでおなじみボーイズグループ〉や、イル・ディーヴォ〈美男4人組オペラ歌手グループ〉のプロデュースまで手掛けているのですね。実にやり手です。

 (ところで、このサイモン氏がただの毒舌な人ではないところを実証してみせたときがありました。2009年シャヒーン・ジャファーゴリ君という少年のパフォーマンスをやりなおさせたときのエピソードです。当ブログで過去にご紹介させていただいた記事に動画を追加いたしましたので、よろしければ併せてご覧になってみてください。コチラです。最近の彼の動画も追加させていただきました。相変わらず美声で、なんかキレイカッコよくなってます……。)
 
 最近「カルテット!人生のオペラハウス」や「アンコール!」といった、イギリスを舞台にし、音楽を味付けに、苦しくもある人生を温かい味わいで良作が立て続けに公開されていますが、これもその一つのようなのでとても楽しみです。

(当ブログ「アンコール!」ご紹介記事はコチラ。主演のテレンス・スタンプは本当にいい俳優さんです。)

 さて、このオーディション番組で栄冠をつかんだポール・ポッツ氏は現在も順調にキャリアを積み重ねていて。今年は日本で公演なさるそうです。
 日本公演の情報はコチラ
 http://info.yomiuri.co.jp/event/2014/03/post-452.php

 彼も出ている、個人的に非常に好きな動画があるので結びに紹介させていただきます。

 「ブリテンズゴットタレント」の優勝者は、「ロイヤルバラエティーパフォーマンス」という舞台で、エリザベス女王をはじめとしたロイヤルファミリーにパフォーマンスを披露する権利が与えられるのですが、このロイヤルバラエティーパフォーマンス100周年記念だった2012年に、近年の優勝者と人気のパフォーマーが集結してみせたパフォーマンスです。



 メインは2009年優勝者「Diversity」(スーザン・ボイルさんをおさえて優勝したダンスグループです。兄弟や古くからの仲間達で結成された、チームワークと独創的な振付けのダンスが持ち味。そしてこういうコラボが本当に巧いです。当ブログDiversityの情報と動画ご紹介記事はコチラ。)美しいアクロバティックな演技を見せているのは2010年優勝「Spellbound」、ぽよんとしたギリシャ系オモシロ親子ダンスデュオは2009年ファイナリスト「Stavros Flatley」(当ブログ過去のご紹介記事はコチラ)。そして最後を飾るのがポール・ポッツ氏です。

 この多彩さ、そしてそれを全部楽しむお客さんのストライクゾーンの広さがイギリスの本当に魅力的なところです。
(個人的にはここで「スタブロスフラットレー」を挟んでくるセンスが心から好きだなあ……)

 この映画の公開にちなんで、個人的に好きなブリテンズゴットタレントパフォーマンス映像をご紹介させていただきました。よろしければ併せてご覧ください。
 ・シャヒーン・ジャファーゴリ(当時12歳の歌手)
 ・スタブロス・フラットレー(ギリシャ系オモシロ父子ダンス)
 ・映画「ワン チャンス」ご紹介記事(歌手ポール・ポッツ氏のオーディション動画リンクあり)
 ・Diversity(ダイバーシティ)(ダンスグループ)
 ・ジュリアン・スミス(サックス奏者)
アシュレイ&パッヅィー(少女と犬のダンスコンビ)
・(番外編)ボグダン・アリン・オータ(ピアニスト)「ノルウェイゴットタレント」のファイナリストですが、個人的に好きなので貼らせていただきました。やりとり英語なんでリスニングにも使えます。

 読んでくださってありがとうございました。
posted by Palum. at 20:21| おすすめ映画(英米) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月26日

12日目 (100日間で人は変われるのか、自分人体実験開始)A


2014年3月14日〜2014年6月22日(日)の100日間で自分がどのくらい変われるか頑張ってみたい」と書かせていただいてから12日後の今日。(凄い中途半端な中間記録)

 あんまり頑張れてない……。

 12日後の今日、私はようやく大きな間違いに気づきました。

 「100日がんばった結果はこうだった」ということをのたまわれるようになるまでに、まず「100日間毎日頑張れる自分」を作らなければならなかった。

そして100日頑張れる自分になるまでに私が越えなければならない精神的ハードルは相当に高かった……。

 さて12日前に打ち立てた目標は以下の通りです。

 1,毎日1時間運動をする(ストレッチも含めて)
 2,英語を毎日3時間勉強する(通勤中のアプリ使用等を含めて)
 3,1,2をやりつつブログも毎日更新する

 結論から申し上げますと……。

 1,運動……3日に一回くらい成功する。(ちなみに運動と言っても今のところまともにとりくめているのは「限りなくそぞろ歩きに近い」軽〜いジョギング程度です。「走るのは大嫌いだけれど歩くのは大好き」という変な体質なんで折衷でこんな感じ)
 2,毎日英語……隙間時間(通勤移動時間等)を含めて1時間程度。
 3,1,2をこなしつつのブログ毎日更新……1,2があんまできてないから計算不可能。

 上記の結果としては「グラム単位で体重が減った」止まりですね。英語は試験とか受けていないのではっきりわかりません。

 まずい……このままでは今年も「○○をガンバル!」と書いて、そしてがんばれなかったカレンダーがまた一冊積み重なってしまう……(だからそんな不吉なものとっておくな。)

 「習慣化は1つずつ」という話を聞いたことがあるのですが、今2個いっぺんにやろうとしているのがいけないのかもしれません。

 いろいろ考えると、やっぱり運動と英語は一気に鍛えたいのですが、とりあえずなんとなく、意外にも運動の方が好きみたいなので(体育の成績でいつも「楽しんで自発的に取り組む」的な項目にマイナスがついていた。)、まず、頑張って運動のほうを習慣化したいと思います。

 それから、「ちゃんと頑張れるようになってから100日後にしたいので、期日伸ばしますテヘペロ」とかやっちゃうと3年後あたりに100日目がくる可能性があるので、あるいは一生涯来ない可能性すらあるので(もっそい真顔)、やっぱり2014年6月22日を期日のままにしておきます。

 ところで「100日がんばれたらどのくらい人が変われるのか」の資料を探そうとググっていたら、Kazuさんという方の、本当に100日ダイエット頑張りとおした方の記録をご紹介されている「Sitemiru(シテミル)」というブログの比較的付近にその日はたまたま自分の初日の所信表明がでてきてしまい、顔から火を噴きそうでした。
(本当にほほに「ボッ」ていう感触がした。)
「Sitemiru(シテミル)」ブログのURLはコチラ
http://sitemiru.com/2013/08/15/youtube-100day-diet/
 

 このKazuさんという方は100日睡眠時間を削ってでも時間をひねりだして運動をして、食事に気を使うというシンプルにして難しい体調管理を達成して100日間で22kgものダイエットに成功したのです。人ってなんて凄いんだ(なんだその他人事口調は)。

 Kazuさんご本人のダイエットブログURLはコチラ。
http://kazudiet.jp/

 Kazuさんの動画(映像としても素敵なセンスだと思います)。
 

 この方の情報の近くに「100日」というキーワードがあったばっかりに近めの位置に表示されてしまった我が駄文。

 なんだろうこの申し訳なさ……うまくたとえられないけれど「ぼくはしょうらいだいりーがーになりたいです。きのおはおかしをたべてごろごろしてねてきがついたらあさでがっこうをちこくするのがいやなのでズルやすみをしました」という文章の近くにイチロー選手の格言とか並んでしまったらこのくらい気まずいと思います。

 それにしても(話題転換)がんばれるって素敵なことですね……。こんなに鮮やかな結果がでなくても、まずはその能力をすこしずつでも身に着けられるようにがんばります。

 というわけなので、また結果、およびかならずや生じるであろう魂の葛藤の道程を(「言い訳」って奴では)をご報告させてください。

 次は少なくとも今日より頑張れている自分になることをここに誓います。

 読んでくださってありがとうございました。
posted by Palum. at 19:53| 100日間 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月25日

「ラファエル前派展」おススメ絵画フォード・マドックス・ブラウン作「ペテロの足を洗うキリスト」「よき子らの聖母」

 本日も現在開催中の「ラファエル前派展」について書かせていただきます。
(公式HPはコチラ

 当ブログこの展覧会に関する過去記事は以下の通りです。
 1,ラファエル前派展
 2,「オフィーリア」ミレイ作
 3,ミレイの「オフィーリア」と夏目漱石の『草枕』
 4,エリザベス・シダル(オフィーリアのモデル)
 5,「ラファエル前派展」混雑状況と展示の工夫
6,おススメ絵画ミレイ作「両親の家のキリスト」
7,おススメ絵画2ミレイ作「釈放令」


 今回の展覧会で初めて存在を知った画家の中にフォード・マドックス・ブラウンという方がいました。

 リアルと言う意味ではミレイ、装飾性や女性美という意味ではロセッティに及ばないかもしれませんが、逆に言えば、描写力と装飾美を均等に持ち合わせた画家と言う意味でミレイやロセッティには無い魅力ある絵画を残した人のようです。

 特に彼の使う緑がとても素敵です。「緑のブラウン」と言ってもいいような気がします(結局何色なんだ)。

フォード・マドックス・ブラウン作「ペテロの足を洗うキリスト」

ペテロの足を洗うキリスト.jpg

 逮捕の直前、最後の晩餐を前にして、弟子たちの足を洗うイエス・キリストの姿を描いた作品です。

展覧会公式HPの解説はコチラ(大きな画像が観られます。)
自分が死んだ後も、このように互いにへりくだり、助け合うようにという思いを込めて、無心に弟子の足を洗うイエスと、師の意思がわからずにあまりのことに足を洗われながらも息をつめるペテロ。

 背後ではその様子に、もしや自分のたくらみに気づいたのかと思いながらサンダルの紐を直しつつ、二人を射るようにみつめる裏切り者ユダ。

 そしてただならぬ事態に不安そうにささやき合う他の弟子たち。

 イエスの腕、ペテロの足などの肉体描写は非常にリアルに描かれ、登場人物の表情はそれぞれ思うところを明確に示している、緊張感のある画面構成ながら、画面を閉める、床やソファ、愛弟子ヨハネの衣の暖色と、イエス、ペテロそれぞれがまとう衣の青みがかった緑。イエス一人に輝く光輪の透き通った金色が静かな調和のとれた美しさを構成しています。

 テート美術館HP内の紹介ページは以下の通りです。
http://www.tate.org.uk/art/artworks/brown-jesus-washing-peters-feet-n01394


 同じくフォード・マドックス・ブラウンの「よき子らの聖母」
 テート美術館の画像つき紹介ページは以下の通りです。
http://www.tate.org.uk/art/artworks/brown-our-lady-of-good-children-n02684

 先ほど、「描写力と装飾性を均等に持ち合わせている」と描かせていただきましたが、この絵がまさしくそれです。

 幼いイエスキリストの体を洗う聖母マリアと、水を入れた容器を差しだし、それを手伝う天使。

 絵画後方では沈みゆく陽を背に、祈りをささげる幼児と、ひざまずいてその小さな手を握り締める天使がいます。

 なんでもイタリア旅行の記憶をもとに描いた作品だそうですが、そう言われて観ると、なんとなく黄昏の水辺の光の温かさが、ちょっと南方がかっています。(イギリスの景色を描いた作品の光はもう少し涼しい感じ)そしてまだぬくもりの残る風にそよぐような大木の枝がアーチ形の窓から真横に広がっています。

 この背景のリアルと比べると、人物の顔は中世の宗教画のようにある程度デフォルメされています(先述「ペテロの足を洗うキリスト」と比較するとよくわかります)。しとやかにほほ笑むマリアに手を洗われている幼いイエスの目がきょとんとしたようにくりくり丸くて愛くるしい。

 そして必見は、天使の衣の黄緑に散らされた細い金糸と髪飾りの色彩美と(珍しいことに翼も金色の光沢をもつ緑です)、その手にある水を入れた器、聖母子の背後の布の図案です。

 これ売っていたら普通に女性の心をわし掴みでしょう……高級輸入雑貨屋さんとかにありそうな感じ。布は繊細な青い柄の中にオレンジがかった薔薇がちりばめられ(この緻密な柄の中にふんわり浮かぶマリアの細く丸い光輪が神秘的)、先のとがった器は白地に金彩、内側は深みのある青です。

 数ある聖母子像の中でも、背景が黄昏である点や、こうした小道具のデザイン性の高さで異彩を放ちながら、色彩調和とぬくもりのある場面描写で温かい穏やかさを醸す、見れば見るほど目に快い名画です。

 なんか展覧会でもピックアップされてないし、ウィキペディアにも画像がアップされてないからブラウンの中で突出して評価の高い絵ではないのかもしれませんが、私は好きです。綺麗だし、夕暮れの平和な温かい空気を感じる。

 ところで、この絵、よく見ると、金色の額縁に円形の飾りメダルがついていて、そのなかにお祈りをする天使と鳩が素朴な線で描かれています。いっそう芸が細かいですね。

 一時期、イギリスの絵は他のヨーロッパ絵画に比べるとレベルが低いというような言われようだったそうですが、私は別にそんなことないと思います。

 しいて言うなら「バーン!!(擬音が旧いよ)」とドでかく濃密な筆致の壁一面の歴史大作……みたいなものが少ないかもしれませんが、かわりにこんなに繊細で美意識の高い愛すべき絵を描いている。

 おなじく芸が細かくて可愛らしいものをいつくしむ日本人からすれば、その魅力において決して劣るものではないと思います。

 展覧会ではブラウンの小さな風景画も何点か観ることができます。

 いずれも彼の色彩感覚が冴える良品ですが、特におススメは「干し草畑」

 テート美術館の画像つきページは以下の通りです。

http://www.tate.org.uk/art/artworks/brown-the-hayfield-t01920

 雨上りのたそがれ、紫の雲たなびく丘の緑と、複雑な色に陰る干し草を積む人々を描いた作品です。

 月が出ていてもまだ明るさの残っている時間帯の独特の色合いが温かく描かれていて、なにやら懐かしい気配。

 どうも画像や印刷で色が再現しにくいようですが、暖かい日の草の匂いがただよってくるような美しい色合いの絵でした。

 (余談ですが、この絵は詩人でデザイナーとしても名高いウィリアム・モリスの所有となったそうです。)


 「ラファエル前派展」にはこのほかにも美しい作品がたくさん展示されていますので、会期残りわずかとなりましたがおでかけになってみてはいかがでしょうか。(さすが六本木森ビル、ビル自体スゲーオサレなんで出かけて楽しかったですしね。)

 読んでくださってありがとうございました。

 参考資料 「ラファエル前派展」 朝日新聞社
posted by Palum. at 20:05| 美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月24日

「ラファエル前派展」おススメ絵画2ミレイ作「釈放令」

本日は引き続いて4月6日まで開催中の「ラファエル前派展」の名画について書かせていただきます。
本日は現在開催中の「ラファエル前派展」で展示中のおススメ絵画について少しご紹介させていただきます。
 この展覧会に関する当ブログ過去記事はコチラ。
 1,ラファエル前派展
 2,「オフィーリア」ミレイ作
 3,ミレイの「オフィーリア」と夏目漱石の『草枕』
 4,エリザベス・シダル(オフィーリアのモデル)
 5,「ラファエル前派展」混雑状況と展示の工夫
6,おススメ絵画ミレイ作「両親の家のキリスト」

 「オフィーリア」で有名なエヴァレット・ミレイ作「釈放令」
釈放令.jpg

 拡大画像をご覧になりたい方はコチラ(テート美術館HPより)


 戦いに敗れとらわれたスコットランド兵(スコットランドの民族衣装であるキルトをまとっています)に出された釈放令を示す紙を、彼の妻が看守に差し出し、夫が自由の身となった瞬間を描いた作品です。

 妻と、妻の腕の中で眠っている幼い子供に手を回し、長い不安から解放されて妻の肩に寄りかかる夫。
 彼を連れて帰れる喜びと誇りを秘めた厳かで力強いまなざしの妻。

 そして、家族の一員として一緒に来て、後ろ脚で立ち上がり夫に前脚をかけながら、「おかえりおかえり」と言うように、妻につながれた夫の手を舐める犬。

 この犬がホントチョーカワイイです。……生で観ると、背中のツヤツヤした毛並と、喜びにふぐふぐ鳴っていそうな鼻周りのあたたかい感じが圧巻。

 動物を描いたら天下一品と言われた同時代の画家ランドシーアの犬にもひけをとらない魅力がありました。(ただ、「鼻しっとり湿ってそう度」「あったかい鼻息聞こえてきそう度」ではやはりある意味その道を極めたランドシーアの傑作群が紙一重一枚上手ですが〈変態か〉)

 ランドシーアの傑作「老羊飼いの喪主」……(ウィキペディアより)犬が共に暮らした亡き羊飼いの棺に悲しげに顎を乗せている姿です。今気づいたんですがこれもしかして「釈放令」の犬と種類同じなんですかね。これもスコットランドの犬なのかな……。
 
ランドシーア 老羊飼いの喪主.jpg

 余談ですが、この「釈放令」の中のやわらかい顔立ちながら気丈そうなまなざしの女性のモデルは、エフィー(ユーフェミア)・ラスキン。(旧姓グレイ)
(エフィーとミレイと子供たち ウィキペディアより)

エフィーとミレイ.jpg

 元はミレイを高く評価した評論家ジョン・ラスキンの妻であった女性でした。

 エフィーとラスキンの結婚は実態をともなわない不幸なものであったらしく、ミレイに惹かれたエフィーはラスキンに対して婚姻無効を申し立て、ミレイの妻となります。

 当時ミレイを支持していたヴィクトリア女王でしたが、この出来事を機に、ミレイと疎遠になり(夫アルバート公を熱愛していた女王には妻が夫を捨てるという行為が許し難く思われたのかもしれません)、エフィーには謁見を許さなかったそうです。

 しかし、ミレイの晩年、ヴィクトリア女王は死の床にあった彼に「なにかできることは無いか」と伝言で尋ね、ミレイはそれに対し、「妻の謁見をお認めください」と言ったそうです。

 女王はそれを承諾し、ついにエフィーは女王に謁見することが叶いました。

 ミレイの死後、エフィーも1年ほどして亡くなったそうです。(ウィキペディア記事より)


 ラファエル前派は画家とモデルたちの間で複雑な愛憎劇が繰り広げられたことでも知られますが、個人的にはミレイとエフィーの話は、はじまりこそ波乱に満ちたものであったかもしれないけれど、その後については、なにかもっとひっそりと長年積み重ねられた運命の愛のたたずまいがあるような気がします。 

 イギリステート美術館HP内のこの絵に関する解説URLは以下の通りです。
http://www.tate.org.uk/art/artworks/millais-the-order-of-release-1746-n01657/text-summary

 次回記事では、この展覧会で観られる、ミレイ以外の画家のおススメ作品についてもう少し書かせていただこうと思います。

 読んでくださってありがとうございました。

 参考資料
・「ラファエル前派展」朝日新聞社
・ウィキペディア「エヴァレット・ミレイ」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%83%AC%E3%83%BC
posted by Palum. at 20:47| 美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月23日

ラファエル前派展おススメ絵画 ミレイ作「両親の家のキリスト」

本日は現在開催中の「ラファエル前派展」で展示中のおススメ絵画について少しご紹介させていただきます。
 この展覧会に関する当ブログ過去記事はコチラ。
 1,ラファエル前派展
 2,「オフィーリア」ミレイ作
 3,ミレイの「オフィーリア」と夏目漱石の『草枕』
 4,エリザベス・シダル(オフィーリアのモデル)
 5,「ラファエル前派展」混雑状況と展示の工夫

  ジョン・エヴァレット・ミレイ作「両親の家のキリスト」(ウィキペディアより。←大きい画像をご覧になりたい方はこちらをクリックしてください。)

両親の家のキリスト.jpg

 「オフィーリア」(こちらも展示中)で漱石をも魅了した画家ミレイ。

 ラファエル前派一と言っても良い技量(物が本当にそこに在るように描くという点ではこの人が一番だと思います)の持ち主で、美女を描いても知的ではかなげで絶品ですが(「マリアナ」というシェークスピア作品を題材にした絵も素晴らしかったです。物憂げに腰を伸ばして立ち上がる女性の額のなめらかな光沢と、ドレスの青のあざやかさが生で観ると本当に凄い!)、ほかのジャンルの作品を描いても一流なんだなというのがこの宗教画でよくわかりました。

 少年のキリストが父ヨセフの大工仕事を手伝っている際に、手を釘で傷つけてしまい、心配する母マリアに口づけをしている場面。

 傷口を洗う水を持ってきている少年はイエスのいとこヨハネです。

 イエスの、十字架に打ち付けられて処刑されるという死、ヨハネの後に洗礼者としてイエスに洗礼を施すという運命がそれぞれ暗示されている場面です。

 マリアの表情がただの怪我を見る以上に悲しく苦しそうなのは、その傷に、いずれ訪れる我が子の最期を感じ取ったからなのでしょうか。
 
 ミレイらしい卓越した質感描写(この人の絵、何を見てもとくに肌の光沢が美しいです。)と、どこか寂しげながら優しい感情表現が見られる作品です。

 ところで、この場面の奥で、羊たちが、塀のところにつめかけて様子を見ています。

「キリスト(羊飼い)に導かれる世の人間(迷える羊)」の寓意なのかもしれませんが、あるいは羊そのものとしてイエスを慕っているのかもしれません。

(漫画「聖☆おにいさん」の中で動物たちがイエスとブッダに尽くそうと必死なように……)

 
聖(セイント)☆おにいさん 1

 羊たちがみっちり顔を寄せて、いかにも異口同音に「メー」「メー」とか言ってそうな感じで鼻先を突き出したり、顎を塀にのっけたりしています。(展覧会図録解説によると肉屋から羊の頭部を貰ってきて描いたそうですが……そんな様子はおくびにも出さず〈←シャレか?〉暢気そうな穏やかな顔をしています。)

 これと、それからよく見ると背後中央のハシゴに留まっている鳩が「つむ」と押すと指が沈みそうなふっくら丸い感じで首をすくめて様子を見ているのがカワイイ。

 図録によれば梯子は磔刑(刑死者の遺骸を降ろす時に用いる)を暗示しているそうですし、鳩はおそらく父神の聖霊の寓意なのでしょうが。

 でも人を描いても美しく優しげなミレイが動物を描くと、寓意を超えて普通に可愛らしいのです。

 この絵画に関するテート・ギャラリーの解説(英文)URLは以下の通りです。
 http://www.tate.org.uk/art/artworks/millais-christ-in-the-house-of-his-parents-the-carpenters-shop-n03584/text-summary

次回の記事では同じくラファエル前派展に展示中で、人も動物も魅力的なミレイの絵画「釈放令」と、この絵にまつわる逸話を少しご紹介させていただきます。

読んでくださってありがとうございました。

 参考資料
 「ラファエル前派展」朝日新聞社
 
posted by Palum. at 00:08| 美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月22日

「ラファエル前派展」混雑状況と展示の工夫

 六本木の森アーツギャラリーで、「ラファエル前派展」が開催されています。
 19世紀イギリスで生まれた、「ラファエル前派」の芸術家たちは、丹念な自然描写と奔放で幻想的な画面表現で、ラファエル以降に形作られた美術の概念を打ち破ろうとしました。

 彼らの作品の典型として最も名高いのは、美しく謎めいた女性たちの、主に詩や伝説を題材としたロマンチックな絵画です。

 当ブログでも、過去記事でこのラファエル前派屈指の女神(ミューズ)とも呼ぶべき女性、エリザベス・シダルを描いた傑作絵画「オフィーリア」および「ベアタ・ベアトリクス」(どちらもこの展覧会で観ることができます。)と彼女の生涯についてご紹介させていただきました。

 今回は実際に会場に行ってみての印象と、その他のおススメ絵画について少し補足させていただきたいと思います。

 @混雑状況
 公式HPには、比較的余裕を持って鑑賞可能というようなことが書いてありましたが、いえ……結構混んでます。

 10時台に入場したのですが、既に第一室「歴史」の絵のまわりは結構ぎうぎうでした。後ろの方は程よい感じでしたが。

(入口部にはアーサー・ヒューズの「4月の恋」という少女の絵が一枚のみ。背景がガラスで描いたように透明な光沢のあるこちらも綺麗な絵でした。)

 というのも、ここに先ほどご紹介した、ラファエル前派展の至宝「オフィーリア」があるからです。

 ・ラファエル前派の中で最も高い技術を誇るミレイの最高傑作
・モデルはラファエル前派絵画のスターにしてロセッティの妻、エリザベス・シダル
・「ハムレット」のオフィーリアの死の場面(当ブログ関連記事はコチラ
・夏目漱石も「草枕」でその美を絶賛(当ブログ関連記事はコチラ
・というか普通に「花に囲まれ、透き通った水を流れていく美しい女の人と緑の水辺」というとても不思議な綺麗な絵

……という数々の理由で人目を集めるので、ここでどうしても人が溜まってしまうのです。
そもそも、ラファエル前派の絵は、たいてい非常に描写が緻密で、なにか物語の一場面であったりするため、絵の中にそれを示す小道具がたくさん書いてあったり、傍の解説文も内容が濃かったりで、一枚一枚観るのに時間がかかります。

 なかには双眼鏡やモノキュラーなるスコープで細部を鑑賞していらっしゃる方もいらっしゃいました。この展覧会の場合、確実に役に立ったことでしょう。

 しかし、こういうときあまり最初から律儀に観ると疲れてしまうタイプなので、「オフィーリア」に後ろ髪をひかれつつ、まずはこの部屋を通過してしまうことにしました。(後で戻る戦法。これでなんとかまんべんなく堪能できました。)

 A展示の工夫

 この後は「宗教絵画」「風景画」「近代絵画」「詩的な絵画」「美」「象徴主義」とテーマごとに区切られて展示されていたのですが、この展覧会で見せ方として特に面白いと思ったのが、この「美」の前の一部屋でした。

 通路部のところに、画家たちの肖像画や略歴があり、非常に入り組んでいた画家とモデルの人間関係がきちんと説明されていたのです。

 なかでも、ラファエル前派をある意味象徴するとも言える、ロセッティ、妻シダル、ジェイン(ロセッティの友人モリスの妻)、モリスの四角関係と、ロセッティとの冷え切った夫婦関係に悩んだシダルの死について、通りすがりに大きな人間関係相関図でしっかり学んだ後に、「美」の間に進んで、ロセッティがシダル、ジェインそれぞれを描いた傑作「ベアタ・ベアトリクス」と「プロセルピナ」が並んでいるのを見るという作りになっていたのです。

「ベアタ・ベアトリクス」
468px-Dante_Gabriel_Rossetti_-_Beata_Beatrix,_1864-1870.jpg

「プロセルピナ」
Proserpine-(utdrag).jpg

 一枚の絵それだけでも非常に美しい、時代を作った傑作なのですが、夜明けの光にとどめるすべもなく消えてゆく金色の靄のような「ベアタ・ベアトリクス」と、謎を秘めた強い瞳に血と薔薇を含んだような唇で、見る者の瞳に食い込むような存在感を放つ「プロセルピナ」、二枚並ぶとそこに描かれた女性と絵画そのものの美のコントラストに圧倒されます。

 そして、この2枚の絵の陰に秘められたドラマも。

 こういう、「いきさつを知ってから見る」ように組まれた順路や絵の配置というのは、大美術館の常設展示ではなかなかできないことなので、今後日本で展覧会が開かれる際には踏襲されてゆく展示テクニックとなるような気がしました。

 この展覧会、この有名な美女たちの絵画以外にも「ラファエル前派の人って何でも描けたんだなあ」と思わされる、風景画、宗教画、小品等の名作揃いでしたので、とてもおススメです。

 最後に、とりあえず、上記の絵以外に特にこりゃスゲーと思った作品を一つ。

 バーン・ジョーンズの「愛に導かれる巡礼」
 ラファエル前派展HPの画像はコチラ http://prb2014.jp/archives/artworks/artworks_14/
 ラファエル前派後期の画家バーン・ジョーンズが20年もの間格闘し続けたという大作(約150cm×300p)で、「薔薇物語」という寓意詩の一場面を描いた作品です。
 夢の中である「薔薇」に恋をした詩人が、薔薇を追い求めるという内容で、絵の中では若い詩人が翼を持ち、薔薇の冠を被った「愛」に手を引かれて、いばらの道を進んでいます。
 色が暗いので、チラシなどではあまり良さがわからなかったのですが、実際に見ると「大きくてとてもきれいだ」とすごく素直に感動しました。
 バーン・ジョーンズの持ち味である、非常に丁寧で静かで神秘的な世界。ひんやりとした霧を醸すような画面。
 等身大の人間が描かれていると巻き込まれるようで圧倒されます。
 また中性的な華やかな顔立ちの「愛」の美しさは一目見てすぐわかりますが、大きなフードの陰になってほとんど見えない「巡礼(詩人)」もひたむきで透明感のある目をした青年でした。ギャレス・マローンさんとかセント・オブ・ウーマンのチャーリーをまじめそうで賢そうできれえな青年だなあと思う人は感動すると思います。

 展覧会の結びを飾っているのでご注目ください。

 会期があとわずかとなってしまいましたが、今後もこのブログで展覧会の名画を少しご紹介させていただきたいと思います

 読んでくださってありがとうございました。

 参考文献「ラファエル前派展」朝日新聞社
posted by Palum. at 15:23| 美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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